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■籠の中の黒い心臓 vol.10 ~おまわりさん & NoLA release party extra(2015年4月26日)@代々木maldic studio

 新ドラマーsatoru氏を加えて新編成での活動を開始したアートコアバンドwombscape、彼等のスタジオライブ企画である「籠の中の黒い心臓」も記念すべき10回目となった。10回目である今回は1月に2ndミニアルバムをリリースしたNoLAと、先日1stアルバムをリリースしたおまわりさんを迎えて、両者のリリースパーティである3マンライブ。代々木の地下室にて行われた不穏で危険な闇の3マンに今回潜入したが、スタジオライブならではの距離の無い緊張感に加えて3バンドが放つ音はやはりトラウマ級の物であった。



・wombscape

 先ずは主催のwombscape。新ドラマーsatoru氏を迎えてからは全曲新曲というセットでライブをしているらしいが、先ずその新曲がどれもこれまでwombscapeが持っていた気持ち悪さをより増幅させた物になっており、何よりも既存のカオティック・激情の方法論から完全に逸脱してしまっている。いやそれぞれのフレーズだったりを一個一個取れば決して難解さに走った訳じゃないし、カオティックハードコア成分も僅かながら残っていたりもする。でもその音の組み合わせ方が全部おかしな事になっているのだ。それぞれの楽器隊のフレーズ自体は破壊力を持っている、でもその組み合わせ次第でより本質的な混沌に今のwombscapeは近づいているのかもしれない。新ドラマーsatoru氏のドラムも本当に素晴らしく。一発一発の打音の破壊力はとんでもないし、それでいて単なるパワードラマーでは終わらず、その爆裂的サウンドを見事にwombscapeの中で生かしているのも印象に残った。新曲群はどれも素晴らしい完成度ではあったが、ラストに披露した新曲が時に素晴らしくて、Ryo氏がほぼクリーントーンで歌い、それぞれの楽器が必要最低限の音しか鳴らさないでいて、Kijo氏のギターが奏でるコードは最早エモの領域に達しているんじゃ無いかって悲哀。それがRyo氏の歌と絡み合っていくのがまた印象に残ったし、その美しい悲哀を最後はズタズタに切り刻んでしまう破滅感、それがもう身震いするレベルであったのだ。何はともあれ新生wombscapeは更に進化を遂げている最中であるだろうし、ライブ自体はまだ硬さもあったりはしたが、それは回数を重ねる度にとんでもないライブをよりすると確信している。新曲群の居場所の無い気持ち悪さとより精神を傷つける音。このバンドは間違いなく新世界を作り出す段階に現在いる。だからこそ一日も早い初の正式流通音源が待ち遠しい限りだ。



・NoLA

 2ndミニアルバム「DEAD BEAT」を引っさげて絶賛ツアー中のNoLAだけど、そのツアーもあって本当によりライブが凄まじいバンドになっていた。アンプの音を直で出すスタジオライブでありながら、鼓膜が破壊されるんじゃ無いか心配になってしまいそうな爆音でライブは始まり、「DEAD BEAT」の楽曲を中心にプレイするセットであったけど、「DEAD BEAT」の楽曲がどれもこれもとんでもないドス黒さを出すまでに至っている事に先ず驚いた。最早各楽器の音が爆音で混ざり合って完全に塊になっているだけじゃなくて、音割れ上等!難聴上等といった具合で爆発ばかりを繰り返しているサウンド。そんな爆音を切り裂くTakeruの禍々しいボーカル。しかしこんな凶悪な音を出しながらもメンバー全員どこか楽しそうにライブをやっているのもまた印象的だったし、当ブログでこないだインタビューした時に語っていた「楽しんでやりたい。」って意志が今のNoLAのライブには改めて感じ取れる。勿論客に遠慮なんか全くしてないし、ヘビィで真っ黒な音で客の鼓膜とか穴とかを完全に蹂躙しまくっていたけど、でも何処かで自らの爆音を楽しんで欲しいって気持ちも伝わってきたし、Takeruは決して広くないスタジオ内で暴れ叫ぶお得意のパフォーマンスをキメたりもしていたけど、でもそれは昔みたいな破壊的パフォーマンスじゃなくて、観ている客に対して「一緒に暴れようぜ!!」って煽っている感じだし、極悪な音でもダンス出来るのが今のNoLAの本当に強さだと思う。ツアーを重ねてより強靭になったし、ツアーファイナルでは一体どうなるか非常に楽しみである。



・おまわりさん

 トリはおまわりさん。先日1stアルバム「コミューター」をリリースしたが、その音を実際に聴いて観るおまわりさんのライブは新鮮であると同時に新たな発見もあったりした。セットは他の2バンドに比べると少しばかり長目だった気がするし、実際曲もかなりやってくれたけど、改めて本当に振れ幅の大きなバンドであると思った。一発目の「It Says No」からいきなりノイズ地獄へと雪崩込みながらも、前以上にロックバンドとして自覚的になったとも思う。これまで観たライブに比べると今回のライブは少しばかりパンチが弱かった気もしたけど、でも破滅的な熾烈さが少し後退しただけで、ロックバンド的な格好良さがより前面に出ていたと思うし、これはこれで凄く格好いい!!途中にギターの松田氏が倒れ込んでギターを弾いたり、風人氏はやっぱり勢い余って前に飛び出して暴れていたり、リズム隊の音の爆裂感は昔よりもずっと強くなったなあって思ったり、アルバムのdisc1の曲の駆け巡るジャンクロックさはやはり単純に格好良かったけど、個人的には「コミューター」を始めとするdisc2の楽曲で魅せるクリーントーンのダークな世界観は昔じゃ考えられない位にライブで緊張感を持って再現していたと思う。バンド自体の表現力がかなり上がっているのもあったけど、破滅的惨劇では無く、もっと深い所に衝撃を与えるバンドになったと思うし、やはりアルバムを出したって事実はバンドにとって大きいのだろう。ただ破壊的なだけじゃなく、よりバンドとして振れ幅も懐も大きくなっているのを実感したし、それがより膨大なカタルシスへとこれから変貌していくのだと思う。ライブハウスの異端児は堂々とロックバンドになっている。これからまだまだ予測不能な事をやらかしてくれるだろう!!



 そんな感じでwombscapeスタジオライブ企画の記念すべき第10回は3マンながらこれまで以上に濃厚な3バンドのライブで10回目の節目に相応しいライブになったと思う。「籠の中の黒い心臓」はこれまで本当に数多くの素晴らしいバンドが出演してきたけど、これからもより濃いバンドばかりが出演するイベントになっていくだろうし、本当の意味でのアンダーグラウンドのリアルがある素晴らしい企画だ。だからこそこれからも継続して欲しい限りだし、地下室から新たなる時代の流れが始まっていくのを目撃していきたい。
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