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■割礼ワンマンライブ(2015年5月30日)@大久保ひかりのうま

 割礼久々のワンマンライブ!!年末恒例のワンマンは昨年は無かったし、2月に名古屋でのワンマンはあったけど、東京でのワンマンは久々。もうしつこい位に言っているけど30年以上のキャリアを持ちながら常に進化を続け、今こそが最高のバンドである割礼。活動こそマイペースながらも唯一無二のロックバンドであり、正に国宝級の存在だ。そんな訳で久々に割礼のライブに今回足を運んだのだ。
 ハコである大久保のひかりのうまにはオープンする直前に到着。店の前にはオープン待ちのお客さんが十数人並んでいて列の最後尾に。そしてオープンして店内に入ってびっくりしたのは、完全に喫茶店じゃねえかここ!!事前にひかりのうまについては調べていてライブバーみたいな場所だとは知っていたが、ライブバーどころか本当に喫茶店。ステージも凄く狭いし、セッティングされた機材だけでもギュウギュウな感じが既にしている。ハコ自体は椅子とテーブル付きってのもあったけど、キャパ30ってのも納得だし、スタート直前に来たお客さんに対してはお店側は立ち見で対応させていた感じだったかな。こんな狭い場所で、こんな至近距離で割礼を観れるってある意味凄く贅沢だよなとか思いながらスタートを待った。




 そしてスタート時刻から10分程押してメンバー四人が普通に店の玄関から入場して来てサウンドチェックを始める。というか楽屋とか普通に無いだろうし。そしてセッティングを終えて割礼ワンマンライブが始まった。一曲目はゲーペーウーからスタートである。割礼の中でも比較的速いこの曲だけど、でも今の割礼はどんなに普通のロック的な速度の楽曲をプレイしてもどこかスロウな重さを感じさせてしまうし、宍戸氏と山際氏のギターのキレも既に好調だ。そして鎌田&松橋のリズム隊は本当に最強だと思う。松橋さんのあのシャープで叩きつけるドラムと、鎌田さんのシンプル極まりないフレーズを極めたグルーブは絶品過ぎる。この日は宍戸氏のボーカルマイク以外は全部生音、ギターとベースはアンプの音のみで、ドラムはマイクを全く立てないで完全に生音と音響面で決して良いと言える環境では無かった筈だし、ハコの性質を考えたら音量も決して出せる訳じゃなかったと思う。でもどんな場所でも割礼は割礼でしか無いし、音が悪いなんて全く感じさせないサウンドであり、いきなりいつも通りの音量でブチかました「ゲーペーウー」でいきなり持っていく。「INスト」で一気にスロウでダークな割礼へと変貌させた時にはひかりのうまは完全に割礼の世界に染まっていたと思うし、山際さんのインプロ的なギターフレーズの数々はライブを重ねる度に耽美さとドープさを増幅させている気すらする。そして「INスト」をプレイしていた時にハコが揺れている様に感じて、割礼の音でそう感じているのかと思ったら、まさかの地震。しかしメンバーは全く動じずに演奏を続けるから、地震じゃ無くて割礼の音で揺れているとしか思えなかったし、割礼の音が寧ろ何かを呼び寄せてしまったんじゃ無いかとすら思った。というかこの日はやらなかったけど「ゆれつづける」をプレイしている時に起きた地震だったら色々洒落にならないよなあ…やると思っていなかった「Into」の宍戸氏のアーミングギター一発で世界をサイケデリアに変貌させてしまう感覚はライブで聴くとより濃密だったし、そのサイケデリックなロマンを受け継いでの「マリブ」という割礼でも屈指の甘さを持つラブソングに雪崩込んだのはズル過ぎる。ゲーペーウーでギアを上げたと思わせてから落としてスロウさとロックの甘さとロマンを花開かせた序盤の4曲で完全に持って行かれてしまったし、この時点でいつも通りの割礼でありながら、いやいつも通り最高の音で最高のグルーブとロマンしか鳴らしていない割礼だった。
 そして割礼の最も本質的なドープな世界へと入り込む。余りにも圧巻過ぎた「電話の悪魔」と「太陽の真ん中のリフ」の2曲は割礼の本質的なダークネスの最も純粋な場所だ。音源より更に遅く重くなった「電話の悪魔」の窒息しそうな空気、歌っている事はラブソングでしか無いのに世界中の悲哀と絶望を掻き集めてしまったみたいな残酷さ、本当に優しい曲であるのに、切迫感で押し潰されてしまうんじゃないかって思った。何よりも「太陽の真ん中のリフ」で完全に止めを刺された感じだった。割礼でも特にスロウな重さが際立ちまくるこの名曲は本当に今にも止まりそうな速度で、本当に削りに削りまくった音数によって描かれる世界であって、割礼のサイケデリアの究極形だとすら思う。ドープでありイルでもあり、グルーブの理想形であり、そして何よりもどこをどう切ってもロックであり、そしてメロディアスで甘い。陶酔の世界を最小限の画素数で表現出来てしまっているのはもう割礼だからだ。そんな2曲でドン底に落とされてからの「ベッド」で意識が覚醒させられてしまった。「セカイノマヒル」に収録されたVerでは無くて、「PARADAISE-K」に収録されたVerの速い割礼。イントロのギターのチャカチャカチャカってカッティングも勿論宍戸氏は引いていたし、ドープさからシャープさへと変貌し、心臓が圧迫されそうなロックサウンドに悶絶するだけだった。
 終盤はもう割礼の伝家の宝刀が全開。これもやると思っていなかった「ルシアル」の10分以上に甘い酩酊の世界、「海のあの娘」と「アラシ」で割礼流の王道のバラッドを炸裂させ、「ネイルフラン」では最小限の音で緩やかな波を生み出し、でも柔らかな真綿に包まれる様な感覚すら覚える音の数々に今度は甘い感覚を覚える。そして恒例の松橋氏による物販紹介とライブ告知しかしていないのに何故か笑いがこみ上げる名物MCを挟んでラストは大名曲「リボンの騎士(B song judge)」で締め。「アラシ」で完全にエンディングなモードになっていた空気を一転させ、また新たな世界を始まりを告げるギターストローク、次元が狂いまくった音象の数々、そしてツインギターのロングギターソロから高揚を極めに極めたサウンドによって爆発を繰り返すアンサンブル。完全に割礼の勝ちだった。この音は割礼にしか生み出せないし、それが現在進行形で進化を続けている。それが最高に嬉しい。メンバーが普通にハコの玄関から捌けて、アンコールに応えてまた玄関から入場していくシーンが異様にシュールだったアンコールは「光り輝く少女」でロックでありながらドープな重みで引き摺って終了。約2時間半にも及ぶ熱演、見事だった!!



セットリスト

1.ゲーペーウー
2.INスト
3.Into
4.マリブ
5.電話の悪魔
6.太陽の真ん中のリフ
7.ベッド
8.ルシアル
9.海のあの娘
10.ネイルフラン
11.アラシ
12.リボンの騎士(B song judge)

en.光り輝く少女



 ライブハウスどころか喫茶店みたいな場所でのワンマンとはいえ、どんな場所でも常に最高の音のみを放ち、そして最高のライブしかしない割礼は正に日本が誇るべきバンドであると思うし、色々マイペースな活動とはいえ、30年以上のキャリアを持ちながら常に現在進行形で進化を続ける生き物として割礼は本当に凄いバンドである。何かもう割礼を観る度に同じことしか言ってない気もするけど、でも紛れもない事実なのだから仕方ない。この日は恐らく昔から割礼を追いかけている人が多かった様にも思うけど、これまで廃盤だった音源も再発されているし、今こそもっと若い世代にも割礼に触れて欲しいと僕は思う。流行りだとかそんな物に全く流されない、本物のロックを割礼は鳴らしているし、その価値は永遠だ。
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