■Bullshit Propaganda #9(2015年6月20日)@西横浜El Puente

 今回のSu19b企画だが、最早バンド企画を超えたフェスだった。GUEVNNA、Young Lizard、zenocide、Excreteass、Earth Federationを迎えての最高に極悪でうるさい6バンド、それだけでは無く、ディストロ出店ではるまげ堂と3LA、更には横浜のTHRASH ZONEがクラフトビールで参戦、フードでは高円寺のVespera's Falafelが出店と正にお祭り仕様な一夜!!ぶっちゃけ西横浜はかなり遠かったけど、でもこの祭りに参加しない訳無いだろと各地からフリークスが集結し、El Puenteは満員の大盛況!!みんなでうるさい音楽に心震わせ、飲んで喰ってと最高にピースフルな夜だった!!



・Su19b

 先ずはスタート時間から10分巻いていきなり主催のSu19bからスタート。というか主催ハナな上に巻いて良いのかってツッコミを入れたくなったのは僕だけじゃ無い筈。しかしほぼ真っ暗となったフロアでのっけから放たれるノイジーな重低音、最早音が混沌と化しながらも、単なる混沌では無く静かに呼吸をする美しさ、単にノイジーな音で殺すのでは無くて、その殺し方にすら芸術性が存在している。だが激遅パートから激速パートへのカタルシスも相当だし、激速パートではとんでもない重量の音を爆撃機の如く乱射しまくる気持ち良さすらある。ライブが始まってから終わるまで全く途切れない緊張感を放出し、新旧問わず曲をプレイしていたけど、過去の曲も現在の曲も見事にリンクしていたし、ラストの「World Is Doomed To Violence」は現在のSu19bのオリジナリティを象徴する名曲だと再認識。ブラッケンドサウンドに系統しながらも、既存のブラッケンドでは無く、パワーヴァイオレンスからのブラッケンドへの見事な回答であり、心拍数停止サウンドの臨死体験からの暴走サウンドへの変貌。最後は何処までも純粋にヴァイオレンスに殴り殺して終幕。正直言うともっと長くセットをプレイして欲しかったけど、でも20分程のアクトでも濃密過ぎる拷問音量の漆黒虐殺劇、それはSu19bにしか生み出せない異次元だ。



・GUEVNNA

 GUEVVNAは本当に純粋なロックバンドだと思う。ドゥーム・ストーナー文脈とは違う純粋なヘビィロックだ。そもそも先ずRYOさんのマイクが骸骨マイクってだけで最高だ。そしてライブではバンドの熟練のグルーブが光りまくる。決してヘビィさに振り切ったアプローチはしていないし、サウンドには余計なギミックは一切無い。でもミドルテンポのコシの強いグルーブはやはりライブで本領を発揮し、ミドルテンポでノレるというキャッチーさになる。チャラいメジャー感では無く、硬派なメジャー感をGUEVNNAは持っているし、爆音だけど、いや爆音だからこそ純粋に音に酔いしれる事が出来るのだ。曲によっては煙たさを全開にして陶酔出来るパートも盛り込みながら、でも引きずる音の余韻にしっかりと浸らせてくれる。今回の面子の中では一番正統派なロックサウンドでありながら、でもしっかりとヘビィロックの毒を放ち、だけれどハードボイルドな渋さをステージングや音でもしっかりと示してくる。今回のライブも大盛り上がりで終わったけど、このバンドは本当にドゥーム・ストーナー好きだけじゃ無くて、もっと沢山のロックファンに是非とも触れて欲しいと改めて思った。硬派な漢のロックバンドとしてGUEVNNAは最高にクールだし熱い!!



・Young Lizard

 ハードコアの異端児であり暴力であるYoung Lizardはこの日も暴虐そのものなライブだった。最早細かいアンサンブルなんて存在しないし、殺気立ったビートとリフを本能のままに繰り出してくる。常に異様な緊張感に包まれ、密教要素の無いスラッジサウンドとパワーヴァイオレンスなサウンドを融合させて、それをより明確に殺意として提示したライブは最早妙な恐怖感にすら襲われてしまう。余計な音を削ぎ落としているのに何でこんなに心がざわつくんだろうか、何でこんなに不安になって怖くなるのだろうか。ただ音が重いからとか遅さと速さを行き来するからだとか、そんなんじゃなくてもっと根本的な部分での恐怖だ。ギタボの人は今回もフロアに突っ込んだり、暴れてストラップ外れたりだったけど、本能的な部分でラリっているとしか思えない。久々にライブを観たけど、前以上に殺傷力を高めながら前以上に恐怖を煽るサウンドになっていたし、しかしながらその音はどこまでもハードコアだ。純粋なハードコアの狂気に震えるライブだった。



 今回はバンドだけじゃ無くてディストロやフードも充実していたので、転換中はそちらも満喫しまくり。先ずははるまげ堂と3LAのディストロで色々物色。3LAディストロでokbanの「Hiperestesia」とnadjaの「Tangled」を購入。他にも謎のHR/HM箱なんてのをやっていて定番の名盤を一枚200円、二枚組音源は300円と大安売りいていて、そちらは本当に多くの人がチェックしてたし、みんな色々買っていたなあ。普段の定番ディストロだけじゃ無くて、killieの伊藤さんが以前物販でやっていたブックオフ等で安く売るCDをディストロするなんていうのも滅茶苦茶面白いと思う。
 そしてフードの方だけど、横浜のTHRASH ZONEのクラフトビールだけど、これが今まで飲んだビールの中でも最上位に入るであろう美味さ!!アルコール度数自体は高くないけど、兎に角純粋に濃厚なのだ。滅茶苦茶フルーティで飲みやすいのに、後を引くビールの旨みの余韻に浸れるし、ゆっくり大切に飲みたいビール。こりゃ実店舗の方にも通う人が沢山いるのも納得だったし、この文を書いている今もう飲みたくなっている。今度実店舗の方にも行きます!!
 高円寺のVespera's Falafelの方はファラフェルサンドにファラフェルハンバーグにポテトにクラッカーとメニューが豊富。ファラフェルとは豆と香辛料をミックスして揚げた物らしく、ヴィーガンフードとしても有名。僕はハンバーグの方を食べたけど、これ完全に豆が入っている肉じゃん!!僕自身はヴィーガンでは無いし寧ろかなりの肉食だけど、これ最早肉と全然変わらないし、でも肉じゃ無いからヘルシーで何個でも食えちゃう。ポテトの方も特性パウダーで味付けされてて、それも激ウマ!!こちらも近いうちに高円寺の実店舗に行きます!!そんな感じでディストロやフードも転換中に満喫してました。



・zenocide

 しかしzenocideは最早安定感と貫禄すらある。昔のスラッジサウンドでは無くなったけど、パワーヴァイオレンス方面に振り切り激重ながらも速さもガンガン出すようになった今のzenocideは昔とはまた違う格好良さがある。ソリッドさを極めたサウンドでストレートに叩き潰してくる音に失禁必至だけど、バンドが先ず常に安定して完成度の高いアクトしかしていないとも思う。ビートダウンパートでは昔のスラッジさを彷彿とさせる重低音地獄だけど、でも余計な音を削ぎ落としているからこそより重みと破壊力は増したし、何よりも濃密に音を詰めまくっているからこそライブが本当にあっという間に終わってしまった。ショートかつスラッジかつヴァイオレンスと異種配合を繰り返しまくりながら、それを最もシンプルな形で生み出している。今年に入ってからリリースも積極的だし、このバンドはますます脂が乗った良い状態であると思う。激重の暴力が衰えることはまだまだ無さそうだ。



・Excreteass

 ベースの機材トラブルが転換中にあって色々不安になりそうな空気をちょっと感じつつ岡山のExcreteassのライブがスタート。しかしセッティング中のトラブルのグダグダの空気なんて一瞬で吹っ飛んでしまった。もうこれはピュアグラインドの一言しかないし、もっと言うと最高の爆走ロックンロールだ。これぞブラストビートの真髄と言わんばかりに突っ走りまくりながら殴りつけるドラムが先ず最高だし、グラインドでありながらロックらしさやジャパコアな成分もプンプン充満させまくり、ダーティなだけじゃなく、もっとキャッチーさも振り切っている様にも思った。何よりもベースの人が何度もシールド抜けたりしてもお構いなしだったのから分かるように非常にハイボルテージでハイテンション!!もうブチ上がるしかなかったしこの日一番の盛り上がりで圧巻のグラインドコアだった!!



・Earth Federation

 トリはサイド7からやって来たEarth Federation!!ex.324であり現DISGUNDERの信二氏に同じくDISGUNDERの高木氏、そしてex.Corruptedのhevi氏がボーカルというスペシャルバンド!!ベースは本来はREDSHEERの小野里氏だけど、この日はREDSHEERのライブだったのでサポートベーシストを迎えてのライブ。そんなガンダムグラインドな彼等だが、このバンドも正にピュアグラインドだと言えるバンドだろう。先ず高木氏のドラムに圧倒された、若干24歳のグラインドコアのこれからをリードするであろう若きドラマーのブラストビートが先ず凄い!!正確無比でありながら音の粒が揃いまくり、更にとんでもない馬力で突っ走るドラムに圧倒されるし、誰よりも前に出まくって高速のギターリフを引き倒し、瞬殺のギターソロまで繰り出す信二氏のギター、そして何よりもhevi氏は唯一無二のボーカリストだって事だ。例えそのボーカルを披露するフィールドが違えどhevi氏のボーカルは唯一無二であり、あそこまで心を震わせるデスボイスを放つボーカリストは本当にいない。MCこそグダグダではあったけど、そんな部分もどこか愛おしくもあり、でも曲をプレイしたら正にファーストガンダム一年戦争を体現したエクストリームグラインド!!ずっとライブを観たかったバンドだったけど、このスーパーバンドはそれぞれの個性が光りまくりながら、それが新たな化学反応を起こして爆発しまくるグラインドだった!!次は是非とも小野里氏がベースを弾く本来のEarth Federationのライブを観たい!!




 単なるバンド企画では無く、バンド企画でも一つのお祭りが出来るって事を今回Su19bが体現してくれたし、出演バンドのライブが凄かったのは勿論だけど、フードやディストロといったまた違う楽しみもあり、骨の髄まで楽しめる企画だったと思う。他のバンドにも是非ともこうした企画をやって欲しいし、音楽だけじゃ無く、フードや写真やアートや色々な物が混ざり合ってカオスになりながらも新たな楽しみがあるイベントが増えたら、もっともっと日本でも多くのフリークスが生まれるんじゃないかって改めて僕は思った。
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