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■ROAD TO HELL presents -Aguirre(bordeaux) x GUEVNNA x Zothique japan tour 2015(2015年7月24日)@小岩bushbash

 今年に入ってから来日ラッシュが続くが、今回はフランスのスラッジコアバンドAguirreが日本のGUEVNNAとZOTHIQUEと共に10日間に渡って日本全国をツアーするスラッジ行脚である。
 GUEVVNAも新作EPが大評判であり、ZOTHIQUEも早くも新作3rdをリリースと脂が乗った良い状態であるし、この日の小岩場所はzenocideこそ急遽出演キャンセルになってしまったが、世界レベルのデスドゥームCoffinsが参戦。Coffinsはベースの是枝氏の東京ラストライブと重要なライブでもあったし、色々な意味で重要な局面でのライブとなったと思う。
 実際に足を運んだら単なる外タレ来日ライブじゃ終わらない異様な熱気と狂騒がフロアを満たしていたし、事件性の高い一夜になった。そんな狂乱の金曜日の一部始終を。



・ZOTHIQUE

 3rdアルバム制作もあって暫くライブをお休みしていたZOTHIQUEであるけど、そんなブランクを感じさせないテンションにまずは驚かされた。
 セットもほぼ3rd収録の新作で固めており、最新型のZOTHIQUEの音をオーディエンスに提示するという攻めのスタイルのライブだったが、新曲群は1stで提示したスラッジ×ハードコアな爆走サウンドと、2ndで提示したヘビィサイケデリックの二つをバランスよくミックスしたサウンドを展開。一つZOTHIQUEの新たなる進化を感じた点は音がよりヘビィでエグくなっていたのも関わらず、それを整合性ある音として放っていた事だと思う。
 特にJAH氏のベースは本気で腹を殴られている感覚を覚える重低音で攻めていたけど、自然とその音が体に馴染んでくるし、ドラムも爆音スタイルながらもよりビートの気持ちよさを感じさせるタイトさもあった。
 セットの前半はゴリゴリのハードコアスタイルの曲を展開しつつ、後半からはサイケ要素がより前面に出た曲をプレイしていたが、そこではキーボードの濁郎氏の狂気のサウンドが発揮。頭のネジが完全に吹っ飛んだ音を暴れ狂いながら叩き出し、ライブの終盤ではキーボードを抱えながらアンプに突撃しそうにもなっていたりしていたし、濁郎氏はZOTHIQUEのキーマンである事を再確認。
 でもそんなぶっ飛んだパフォーマンスを繰り出しつつも、サイケデリックやプログレやスラッジといった要素をカオスとして放ちつつ、結果的によりストレートなヘビィロックに帰結させる今のZOTHIQUEの自信を感じるライブであったし、爆音で攻めながらも、よりバンドとしてのアンサンブルが強固になっていたのが本当に印象的だ。
 ライブ自体本当に一瞬で終わってしまった感じもあったし、その狂騒感で胸をザワつかせながらも、ライブ後に耳鳴りは全く無かったのにも驚いた。よりカテゴライズ不能になりながらも、よりバンドとして大きくなったZOTHIQUE、ブランクを全く感じさせない貫禄のアクトでフロアに火を付けまくっていた。



・GUEVNNA

 今回ボーカルのRyo氏はかつて在籍していたCoffinsと対バンという事もあっていつも以上に気合を感じるライブをしていたと思う。
 GUEVNNAというバンドは既存のドゥーム・ストーナーからある意味逸脱しながらも、でも王道を往くバンドであると個人的に思ってはいたけど、そんな現在のGUEVNNAのスタイルは今回のツアーで完全に確立されただろう。
 誤解を生みそうな言い方かもしれないけど今のGUEVNNAは完全にパーティバンドだと思う。ヘビィロックからストーナーを通過し、ディスコサウンドを取り入れたサウンドはビートもリフも踊れる音になっている。
 そりゃ煙たさは充満しているし、曲によってはドープさの奈落へと導いていたりもする。だけど、行き着く先はみんなで酒飲んで踊ろうぜって所な気もするし、骸骨マイクを片手に渋くありつつも、獰猛な肉食系ボーカルを披露するRyo氏はロックに選ばれたボーカリストであると実感。
 フロアの方の盛り上がりも一気に加速し、新作EPでも一番のキラーチューンである「This Mortal Grace」をプレイした時にはモッシュも発生し、フロアの磁場は完全にアッパーな方向へと突き進んでいく。
 メンバーがそれぞれ歴史とキャリアがある方々だってのもあるし、海外ライブ経験があるのも大きな強みであるけど、GUEVNNAはより間口の広さを手にしながらも、同時に深さも追い求めるバンドだ。それはラストにプレイした「Deathbed」でしっかりとオーディエンスに提示していたし、ラストのブルージーな泣きのギターソロは何度聴いてもグッと胸に突き刺さる。
 ドゥーム・ストーナーの本質を掴みながら、そこからロックの楽しさとダンサブルなグルーブを追求し、ヘビィロックで躍らせるGUEVNNAは正に華金に相応しいアッパーなライブを魅せてくれたし、フロアは全員ただのパーリーピーポーになるだけだった。



・Aguirre

 フランスからの刺客Aguirre。殆ど照明が落ちたステージには刺青だらけでありながらストイックな修行僧なルックスのメンバーが5人。音源では正統派スラッジサウンドを展開していた彼等だけど、結果としてAguirreはそれを見事に裏切って来た。
 もしかしたら共にスプリットをリリースしたGUEVNNAのサウンドスタイルに影響を受けたのかもしれないし、今回のツアー中でバンドのモードが変わったのかもしれない。そこは憶測でしかないけど、結果としてAguirreはスラッジコアのヘビィさはそのままにダンスミュージックを奏でていたのだ。
 実際にやっている方法論自体は音源と全然変わらないし、サウンドアプローチ自体はあくまでもEyeHateGod等の影響下にある音だから特に目新しさがあるわけでもない。だけどスラッジコアのままグルーブ特化型になった音はグイグイ肉体を引っ張っていく。
 音源以上に速さを感じさせる疾走パートが始まった瞬間にフロアはモッシュが大量発生していたし、そこからビートダウンしてスラッジさを全開にするパートになっても、自然体のグルーブは生かされ続ける。今回ライブでその実態を生で体感して思ったのは、ビートの緩急の付け方が本当に上手いし、遅いパートで体を揺らすグルーブを放ってからの、疾走パートで一気に火をつけていくアプローチは反則だし、そんな音で繰り出された日にはそりゃ暴れる人が続出するのも納得だ。
 一見するとストイックなライブをするとも思っていたけど、それも見事に裏切り、ボーカルの人はガンガン前に出てきていたし、フロアに飛び出したり、サーフされていたりする瞬間もあった。サウンド自体は深みを追求した物だと思わせて、その深みの奥底から一気にアッパーな方向へと引っ張っていく力が凄かったし、30分のアクトで踊れなかった瞬間はほぼ無かったと思う。
 想像を最高の形で裏切るライブであったし、アルコールのパワーを借りてギンギンのライブをブチかましたAguirreはこの日本で大きなインパクトを確実に残した筈だ!!



・Coffins

 トリはまさかのAguirreを差し置いてCoffinsであるが、この日のライブは先日バンドを脱退する事が発表されたベースの是枝氏の東京ラストライブであり、8/14の熊谷でのライブが本当の是枝氏ラストではあるけど、この日は是枝氏の勇姿を目に焼き付けようとしていた人たちも多かったと思う。
 そして僕がこれまで観た中で一番の盛り上がりのライブでもあった。GUEVNNAとAguirreのライブで火が付きっぱなしになったフロアのテンションもあったのかもしれないし、是枝氏東京ラストライブって磁場もあったのかもしれない。でも僕はこれまでCoffinsのライブでここまでの盛り上がりが無かったのか疑問に思ったりもする。
 今回は40分に渡って新作EPの曲から定番の曲まで満遍なくプレイするセットだったけど、Coffinsは実際ハードコアバンドでもあるとも思っているし、ここ最近の楽曲はよりハードコアに接近していると思う。特に時田氏がボーカリストとして加入してからのCoffinsは最早メタルバンドって括りも不要なレベルになったと思うし、だけど血中アルコールの様に滲み出るデスメタルサウンドは健在。
 内野氏のリフの一つ一つはデスメタルのそれでありながら、ハードコアのダイナミックさをアプローチし、最早ただ単純にヘビィで格好良いリフだけしか弾いていない。是枝氏の宇宙へとぶっ飛んでいくファズベースがより混沌を生み出し、サトシ氏のドラムの乾いた音がその混沌を指揮していく。時田氏は今のCoffinsに絶対不可欠なボーカルだし、でもいつも以上にハードコアライクなボーカルを披露していたのも印象深かった。
 最後の最後はやはりアンセム「Evil Infection」で締めくくくられたけど、40分に渡ってフロアは完全に暴動状態だったし、僕は最前で観ていたけど後ろから常におしくらまんじゅうされながらもCoffinsの圧倒的ヘビィロックを肌で感じていた。何度も掲げられる無数のメロイックサイン、内野氏がモッシュを煽りその熱に浮かされるオーディエンス、メタルとしてもハードコアとしても最高のライブだったし、現編成になってからのライブで一番のライブでもあったと思う。
 最後の最後にアンプ前に倒れ込んでベースを弾く是枝氏の姿は本物のベースヒーローであったし、その姿を僕はしっかりと目に焼き付けた。ライブ自体もフロアの空気も何から何まで完璧だったし、この日のCoffinsのライブは伝説のライブとしてこれから語り継がれていくだろう。



 ハナのZOTHIQUEからトリのCoffinsまで予定調和皆無のライブしか無かったし、Aguirre来日というトピック抜きにして最高の事件がこの日ブッシュバッシュで起きていた。
 新たなるドゥームサウンドを提示したZOTHIQUEとGUEVNNA、予想外のライブで狂熱を生み出したAguirre、そして最後の最後まで世界レベルの最強ライブで締めくくったCoffins、この日集まった人たちの中で2015年7月24日のブッシュバッシュは伝説の夜として記憶に残り続けるだろう。
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