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■BOMBORI PRAYGROUND Release Party(2016年2月20日)@渋谷TSUTAYA O-nest

 昨年末に2ndアルバム「PRAYGROUND」をリリースしたエクスペリメンタルヘビィサウンドチームBOMBORI。ツバメスタジオの君島結氏を迎えて制作された今作は多くの人の絶賛を浴びているが、今回はそのリリースパーティ。
 DMBQ、空間現代、テニスコーツの全くベクトルの違う三者を対バンに迎え、BOMBORI自身もPAに君島氏を迎えての「PRAYGROUND」再現ライブ。そして現在の6人編成でのラストライブと特別なライブとなった一日。イベントは決して狭くないO-nestをソールドアウトさせるという事件すら生み出し、2016年の事件とも呼べる一夜になるのは約束されていた。そしていざ足を運んでみて、想像を超えた一夜が生まれたのだった。



・DMBQ

 てっきりトリ前だと勝手に予想していたDMBQがまさかのトップバッター。最後の彼らのライブを観たのが大分前だったのだけど、いつのまにか三人編成になっていた事にまず驚く。
 そんな久々に観たDMBQだけどあまりの殺人的音量によるサイケデリックロックに本気で生命の危機を感じてしまう物だった。増子氏のチョーキングとスライドを多用したギターワークは、リズム隊のタイトな演奏を地盤にしながら自由に爆音を放ち続けていく。
 序盤から凄まじい音量だったけど、ライブが進行するにつれて体感音量は更に増幅され、そして五感の感覚が狂っていくのを感じていく。凶悪な爆音が脳に揺らぎを与えることによって、快楽的な酩酊を生み出していくトリップ感を生み出していく様は流石の一言に尽きる。
 約30分弱に渡って全く休まる暇無く続いた爆音サイケデリックロック劇場にライブ後は耳鳴りが凄い事になってしまっていたが、ロックとは本来とんでもなく危険な物である事をDMBQは思い出させてくれた。



・空間現代

 予備知識なしで観た空間現代はDMBQとは打って変わって極限まで音を削ぎ落とした上でのミニマルな脱臼オルタナティブロックを展開。
 ZAZENやパニスマや54-71辺りに通じる音をよりキャッチーさを削いで最小限の音だけで音を展開させる事による最小で最大を生み出す異様さ。
 フレーズもループする音がメインでありながら、徐々に音を変えていく事によってより奇妙な捻じれを生み出す。ボーカルもほぼ最小限の所でしか入れずに、曲と曲の繋ぎも自然と組みわせているから余計に終わりのない迷路へと迷い込んだ感覚に陥りそうになる。
 だけど不思議とノレる音になっているし、着地点が無いからこその蠢きと燻りが目の前で徐々に広がっていく空気。緊張感溢れるソリッドな演奏。誰もが黙ってライブを見守るしか出来なかったが、ライブが終わった瞬間に割れんばかりの拍手が巻き起こり、突き放しまくった本当のオルタナティブロックに感動してしまったんだと思う。



・テニスコーツ

 また打って変わって男女二人組弾き語りデュオのテニスコーツ。これまでの2バンドの異形さとはまた全然違う爽やかな風を吹かせる二人組だ。
 アシッドフォークの苦味や淀みを感じる楽曲を演奏しているのに、不思議とポップでクリアな空気が生み出されるのはボーカルの女性の歌の力が大きい所だろう。
 途中でDMBQの和田氏がドラムで加わってからの3人での演奏でもそのポップさは揺らがず、演奏の強度がより加わった物へと変わっていく。
 最後の最後は下山のマヒト氏が飛び入りで参加し、掛け合いの会話を盛り込んでのツインボーカルで更に優しい空気を生み出すバラッドをプレイ。今回のイベントの中では少し異質な存在かなとは思ったけどそんな事は全然無くて、どこまでもピュアな歌と演奏の力を感じる素晴らしいライブだった。



・BOMBORI

 そしてこの日の主役であるBOMBORIへ。君島氏自らがセッティングを手伝いかなり入念なサウンドチェックがステージ上で行われており、フロアにもその緊張感が伝わってくる。
 そして長いセッティングが終わり「PRAYGROUND」再現ライブがスタート。一曲目は勿論アルバムのトップを飾る「PRAYGROUND」!!最初の一音の時点で音源を遥かに超えるダイナミックな音が繰り出されて、その一発目の音の時点でこの日のBOMBORIの完全勝利が確定してしまったのだけど、TPOGalaxyがのっけからフロアへとクラウドサーフをブチかました瞬間にフロアの熱気が完全に狂ったと思う。これまでの出演バンドと打って変わってモッシュが発生し、轟音とタイトでダイナミックなビートとグルーブが渦巻く中でTPOGalaxyの叫びが木霊する。その光景は現実の物とは思えなかった。
 そしてTPOGalaxyがドラムセットに座ってのツインドラムの「Land」で更にフロアに火を付ける!!BOMBORIの元々の持ち味であるツインドラムで躍らせるビートの躍動とmicroKORGの音色が意識を覚醒の方向へとすっ飛ばしていく。続く「Helios」では打って変わってBOMBORIが提示するヘビィネスがうねりを上げ、爆音で叩きつけられるヘビィなリフがよりサイケデリックでストーナーな空気を生み出し、正にブラックネスな音像が広がっていく。
 BOMBORIメンバーの演奏力の凄まじさもあるけど、HAMARO嬢のVJと、君島氏の音を増幅させまくるPAの手腕によってBOMBORIのヘビィネスは無限のパワーを生み出し、混沌の音へと目の前で進化を続けていく。正にモンスターだ。
 「Interlude」では大塚惇平氏の笙の演奏を加わり、徹底した完全再現ライブの意気込みを感じたが、そこから後半の4曲はあまりの濃度にあっという間だった。「Egungun」のツインドラムによるトランスはBOMBORi流のダンスミュージックであり、フロアはダンスフロアとなり踊り狂う人で溢れる。同じくツインドラムの「VLS」もダブを好き勝手に解釈しまくったアンサンブルを展開!!
 終盤の「Black Mountain」は個人的に今のBOMBORiを象徴する名曲だと思っており、長尺のドゥーミーさとTPOGalaxyがフロントに立つ事によって生まれる聴き手を煽り立てる空気感、ヘビィネスが持つ無限の可能性。それらを体現する名曲であり、ドープに刻まれるベースとドラムの音、それに反するヘビィなリフの応酬。TPOGalaxyの怒号とも言える叫び、「ヘビィネスにお手本も教科書もいらないし、俺たちの音はカテゴライズなんてされてたまるか!!」っていう気迫を感じる演奏は震える格好良さだった!!
 最後は闇の奥底へと沈む「Echo」で締めくくり、狂乱に次ぐ狂乱となったライブは興奮すら吹き飛ばす不条理で悲しい化物の音で締めくくられたのだ。

セットリスト

1.PRAYGROUND
2.Land
3.Helios
4.Interlude
5.Egungun
6.VLS
7.Black Mountain
8.Echo



 最後はドラムのHikari氏の挨拶のMCでライブは終了。この日のライブを最後にバンドを離れるギターのFXM氏は今後はソロで音楽活動を続けること、VJのHAMARO嬢は暫くはお休みになるけどいずれまた復帰する事。そしてそれぞれの人への感謝の言葉を述べてこの日のライブを終了させた。
 アンコールの声は鳴り止まなかったが、アンコールは無しという潔い完全燃焼のライブ。この日の全てをBOMBORIがケリを付けたのだ。
 BOMBORIは今後はVJ無しの4人編成での活動に完全に移行するが、このモンスターは決して立ち止まる事無く、過去もルールも置き去りにして未来へと飛び立っていくのだろう。
 彼らの音楽は決して分かりやすい物では無いのかもしれない。だけどオリジナリティと圧倒的なライブの前じゃそんなのは無意味だと僕は思う。
 どこまでも自由に、だけどヘビィネスという核を貫き通すBOMBORIを僕はこれからも追いかけていきたいのだ。



#HVNSBLCKNS
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