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■REDSHEER presents “GRAY WORLD Vol.5”(2016年5月21日)@東高円寺二万電圧

 昨年春から精力的に開催されて来たREDSHEER企画「GRAY WORLD」。一先ずこの日で最終章という事らしいが、最終章はこれまで以上に最凶の4バンドでの4マンライブとなった。
 まさかまさかの復活を果たしたHellchild、ライブを重ねる毎に前人未到の領域へと達してしまっているBB、キャリアを重ねた重鎮ばかりの中でどんなライブを見せてくれるのかという所も含めて楽しみだった若武者NoLA、そして常に新感覚の激音のみを提示する主催のREDSHEERと過去最高の面子での「GRAY WORLD」となった。
 僕自身は第一回から今回まで「GRAY WORLD」の全ての回に足を運ばせて頂いているが、毎回壮絶なドラマが生まれるのは知っていた。この日も案の定の被りが都内は多かったが、二万電圧には多くの人が足を運んでいたと思う。それだけこの「GRAY WORLD」に新たなる刺激を求めている人が多かったのだと思う。



・REDSHEER

 ハナからいきなり主催のREDSHEERだ。ほぼオンタイムでライブ自体は始まったが、最初から容赦無く新曲である「DistortionsContortions」と「Fall Into Oblivion」の2曲を立て続けにボム。「DistortionsContortions」は先日のKhmerの来日公演で初めて披露された新曲だけど、クリーントーンの不気味だけど悲しくなるメロディとその悲しさが爆発したかの様な激昂パートの落差の激しさとそれぞれの楽器が荒ぶりまくりながら暴走する解読不能さを持つ必殺の一曲!!ここ最近のライブで頭によくプレイされていた「Fall Into Oblivion」もREDSHEER流のエモをストレートながらも一筋縄じゃいかないアプローチで放つ名曲。
 全くベクトルが違う2曲から更にトラッシュに刻み付ける「Yoru No Sotogawa」へと続いてバンドのテンションもかなりノリにノっていた。近日リリース予定の4wayスプリット収録曲「SIGH」はこれまでライブで披露していたベースとドラムでジワジワ迫り来るイントロからギターの薄暗いフレーズの美しさから一気にギアを踏み込んでカオスへと雪崩込むアレンジへと変わっており、REDSHEERの持つメロディアスさと混沌と激昂の三つ巴がよりダイレクトに伝わる音へと進化を遂げていた。
 ラストは最早REDSHEERのお家芸とも言える「Curse from Sad Spirit」の静と激が織り成す総合暗黒型芸術から「Gloom」のスラッジ地獄変の流れで締め括り。30分6曲のライブではあったが、目まぐるしく音を変貌させながらも赤黒く渦巻く音が二万電圧を見事に飲み込んでいた。バンドの演奏のテンションも完成度も含めてここ最近のライブでは特にベストなライブだったとも思う。
 ハナではあったが、初っ端から主催がとんでもないライブで二万に火を付けまくった!!



・Hellchild

 昨年突如「地獄童」の名でシーンに現れ「地獄童、一体何チャイルドなんだ!?」と多くの人の話題をかっさらったが、正式にHellchildとして復活を果たしたエクストリームミュージックの伝説。やっとライブを観る事が叶って嬉しい限りだ。
 そりゃボーカルこそツカサ氏では無いが、新任のボーカル氏がまずツカサ氏に負けず劣らず凄いボーカリストだと思った。本当に腹の底の底から吐き出している様な声に憎悪を加えた声はヘルチャの音にバッチリ嵌っており、ツカサ氏とはまた違う声の魅力でフロアを突き刺す。
 楽器隊の演奏もブランクなんて全く感じさせない凶悪な物を繰り出しており、ガッツリ噛み合った演奏を繰り出してくる。この日は新曲等はプレイしていなかったが、往年の名曲たちをど直球に繰り出すライブを展開していた。ヘルチャは単なるデスメタルバンドでは終わっておらず、ハードコア等も取り込んだ当時のエクストリームミュージックの先見性と純度をそのままにライブを繰り出しており、余計なギミックには全く頼らずに、音だけで勝負しているスタンスも含めて心に来る物が確かにあった。
 ラストは個人的に大好きな一曲「Self-Scorn」で締め括り。30分間で繰り出す地獄の重低音のストイックな斬れ味にやられた。でもこんなに格好良いライブをやってくれたってのもあるけど、再結成したからには現在のHellchildの新曲がいち早く聴きたいのだ!!



・BB

 ここ最近はロングセットでのBBばかり観ていたので久々に30分セットのBBを今回観る事になったのだけど、30分だろうと45分だろうとBBは常に最新のライブが最高のライブであり続ける最高のバンドだ。
 楽器隊によるイントロから髪をバッサリ切って短髪になったRyuji氏が登場しお馴染みの必殺の一曲「Shadowy」からこの日もライブはスタート。何度観てもBBというバンドに対するカテゴライズなんて不要だと思わせられるが、ジャンクロックからカオティックハードコアからヘビィネスまでの文脈を持ちながら、それを先へと繋げるオリジナリティと演奏力は正にBBだけの物。バッキバキに歪んだ駒村氏のベースと重低音を放ちながらも時にゴシックかつジャンクなギターを放つ坂元氏のギター、タイトかつパワフルに複雑なBBの楽曲を乗りこなす与一氏、そして鬼神ボーカルのRyuji氏と鉄壁さに更に磨きがかかる。
 今回は3曲目に初披露の新曲をプレイしていたが、これがBB流のAPC的なより耽美かつ歌の力を前面に押し出しながらも、よりドローンと沈んでいくダークな重さを持つ一曲となっており、正式音源未発表にも関わらず既に生まれているBB名曲殿堂に早くも仲間入りを果たす新境地を見せつけていた。
 ラストはBorisかよって勢いで大量のスモークがステージを埋め尽くす中で音と怒号が輪郭を無くして交じり合う混迷の中でいつも通り全てを置き去りにして終了。まるで自分の内面に新たなる毒を溜め込んでしまう様なライブであり、このバンドの凄さを言葉にするのは本当に難しいと思ってしまった。やっぱりBBは本物のオリジネーターだ!!



・NoLA

 トリは今回の出演バンドの中で圧倒的に若手のNoLAだったが、この日はNoLAが最終的に全部持っていくライブをしてしまっていたと思う。
 Yutoがベーシストとして加入し5人編成になってからのNoLAは本当に音のキレも重さも演奏もパフォーマンスも全てが完全な状態となって仕上がりに仕上がっている。「The Dead Beat」、「Pull」の流れの時点でバンドのテンションは既に完成された状態になっており、これまで出演の3バンドを若手だからこそ生み出せる激音で喰い殺そうとしていたに違いない。
 お馴染みの「No Country」の時はTakeruが早速フロアへと飛び出して暴れ回っていたが、今のNoLAって完全体制になったからこその音の開放感が本当に気持ちが良い!!吐き出す音は禍々しい音ではあるけど、強烈な音は時には薬となり得る訳であり、自分の内面に溜まった毒をNoLAのサウンドが解毒するといった所か。この日はBBの凄まじいライブで自己の内側に毒を溜め込んで、でもそれがNoLAで一気に外に吐き出される気持ちよさがあった。
 ちょっと久々にライブで聴けた「術-sube-」から一撃必殺の最新で最凶の一曲「Last Moment」からラストの「Slave」までの全7曲に渡って最高のテンションでライブは展開されたが、アンコールをやらないNoLAがフロアの熱に応えて再度「The Pit」をプレイしたが、その時の極悪なヘビィネスが渦巻く中でフロアの客からもステージ上のNoLAからも楽しさって奴が伝わって来ていたのが僕としては良かった。暗黒激音祭は最後の最後にNoLAがバッチリ最高のライブを魅せてくれた!!



 REDSHEER主催の「GRAY WORLD」はこれにて一旦終了ではあるが、REDSHEER企画自体はまた少し間を空けつつも開催されるとは思うので、今回はあくまでも一応の最終章と言う感じではあったが、REDSHEER主催の激音祭は見事な有終の美を飾ったと言える。
 僕個人としては、こんなにも色々なライブが被っている中でこの日の二万電圧を選んだ人は本物のフリークスだと思っており、心の底から尊敬している。勿論REDSHEER、Hellchild、BB、NolAといった出演バンドや、僕が心の底から大好きな東高円寺二万電圧のスタッフの皆さんも本気でリスペクトさせて頂いている。だけど自分自身の目と耳でこの日の「GRAY WORLD」を選んで足を運んだ人々にこそ僕はリスペクトの念を贈りたい気持ちで一杯だ。
 本当にこの日の「GRAY WORLD」に関わった全ての人々に改めて感謝と尊敬の気持ちを一人の音楽好きの客としてここに記させて頂く。そしてREDSHEER企画再始動も含めて各出演バンドの今後を楽しみにしています。
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