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■コラム

■O )))が放つ殺人的重音(後編)

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 さて前編の方ではSUNN O)))本隊の方を紹介させて頂いたが、後編である今回はSUNN O)))の二人やSUNN O)))に関わっている人間の音源の方を紹介させて頂きたい。かなり多数の関連ユニットや音源が存在しているのだけれども、それらの殆どがSUNN O)))に負けず劣らず極悪な音を発信している。またSUNN O)))の片割れであるGregはSOUTHERN LORDというレーベルのオーナーであり、直接的な関わりこそは無いにしても、数多くの先鋭的なヘビィ系のバンドの音源を多数リリースしているのは有名な話だ。SOUTHERN LORDではSUNN O)))本隊の音源は勿論であるが、彼らがリスペクトするEarthを始め、PELICAN、Black Cobra、OM、Wolves in the Throne Room、更には我が日本が誇る爆音ヘビィロックバンドであるBorisに至るまで数多くのバンドの危険音源をリリースし、米国のアンダーグラウンドシーンを語る上では欠かす事の出来ないレーベルになっているのだ。SUNN O)))本隊のみならず、彼らは関連ユニットやSOUTHERN LORDを通してその危険極まりない音を拡散させ続けているのである。

 ではここからはSUNN O)))関連ユニットやバンドについて簡単にではあるが紹介させて頂く。どいつもこいつもSUNN O)))に負けず劣らず危険極まりない音を発信している奴らだ。



・Thorr's Hammer

 StephenとGregが初めて共に結成したバンドであり、ボーカリストに後にSUNN O)))の準メンバーとしても活躍する当時17歳であったRunhild Gammelsaeterを迎えている。その音楽性はデスドゥームと言える物であり、SUNN O)))の二人も最初はドゥームからスタートした事が伺える。しかしながら殺人的な重低音のスローなリフと陰鬱極まりない空気はこの当時から健在であり、Runhildのボーカルも女性とは思えない鬼気迫るデスボイスを披露している。このバンドは2回程のライブで解散してしまった超短命バンドではあったが、当時のデモ音源にライブ音源を1曲追加した形でSOUTHERN LORDから音源がリリースされており、その音源こそがSOUTHERN LORDが初めて発表したCDであり記念すべき物となっている。この当時から殺意と狂気が渦巻く音は健在だった事がその音源を聴けば分かると思う。


DommedagsnattDommedagsnatt
(2004/05/04)
Thorr's Hammer

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・Burning Witch

 Thorr's Hammer解散後にその残党によって結成されたのがBurning Witchである。Gregは途中で脱退してしまうが、こちらもSUNN O)))の二人がSUNN O)))結成前に組んでいたバンドである。バンド自体はメンバーチェンジ等を重ね、散発的に音源をリリースしながらも3年程でその活動を停止させてしまう。その音は相変わらず重く遅いドゥームメタルであるが、個人的にはThorr's Hammerよりもかなり聴きやすく感じるし、ドゥーム・スラッジがあまり得意で無い人も入り込みやすい物になっている。暗黒系の音と毒素を噴射させながらも、そのリフはどこかキャッチーであったりするのが面白いし、このBurning Witchでの音は後のKHANATE等にも僅かながら通じる部分があったりする。音源の方は全曲を網羅した編集盤がリリースされており、そちらでBurning Witchの音を存分に堪能出来る。


Crippled LuciferCrippled Lucifer
(2008/01/31)
Burning Witch

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・Goatsnake

 Gregが参加していたドゥーム・ストーナーバンド。その音は確かにヘビィではあるが、SUNN O)))を始めとする関連ユニットやバンドとは大きく違った物である。確かにドゥームではあるが、その音楽性は初期サバスの流れにある物で拷問の様な重圧殺の音はそこにはない。それを期待してしまったら肩透かしを食らうかもしれないけど、純粋にヘビィでりながらもブギーする煙たさと疾走感が本当に気持ち良いし、そのリフのセンスと破壊力が素晴らしいし、Gregのギタリストとしてのセンスが存分に発揮されている。正統派な音ではあるが、純度の高いドゥーム・ストーナーロックの完成度は最高レベルであるし、それでいてキャッチーだから卑怯だ。特に1stアルバムである「Ⅰ」はドゥーム・ストーナー屈指の名盤と言っても過言ではない。SUNN O)))らしさは皆無だが絶対に外せないバンドだ。バンドはアルバム2枚とミニアルバムを残し解散している。


1 + Dog Days1 + Dog Days
(2004/09/21)
Goatsnake

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・KHANATE

 StephenがSUNN O)))と並行した参加していたのがこのKHANATEであり、James Plotkinとの蜜月はSUNN O)))以上に陰鬱で凶悪な音を完成させてしまっている。SUNN O)))以上にアンビエントなカラーを放ち、全ての楽器が不整合のまま精神を擦り減らす様な音を超爆音で放出している。SUNN O)))はあくまでも無慈悲に超爆音の重低音リフを放つユニットだが、こちらは人の神経を逆撫でする音に満ちている。音楽的にはスラッジ要素を感じたりもするのだけれども、それをズタズタに解体したのがKHANATEの音と言って良いだろう。はっきり言ってSUNN O)))以上に人を選ぶ音楽ではあるのだけれども、この狂気に取り憑かれてしまったら二度と抜け出せなくなってしまうだろう。バンドの狂気を誰も止める事が出来ずにKHANATEは解散してしまったが、彼らが残した4枚のアルバムはどれも狂気と殺気が渦巻くスラッジ地獄だ。


Clean Hands Go FoulClean Hands Go Foul
(2009/05/26)
Khanate

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・KTL

 Stephenが電子音楽家PITAによるドローン・現代音楽ユニット。元々は演劇の音楽担当として組まれたユニットであり、SUNN O)))と比べたら重圧殺リフ等は無いけれど、アンビエントな音がただひたすらに反復し、無機質であるが故のくぐもった感触が特徴的である。しかしその無感情の音が幾重にも重なり合った瞬間に本当におぞましい感覚を覚え、恐怖すら覚える程だ。ただ単に無機質な音のみで構成されただけでなく、それらが全て効果的に人間の最深部にある狂気を掘り起こす様な音楽だ。しかもこれも爆音で聴けばそれだけその業の深さと、ブラックホールの様な虚無の世界に叩き落される事は確実だ。


IVIV
(2009/01/20)
KTL

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・Teeth Of Lions Rule The Divine

 ドゥームの到達点といっても過言ではないユニット。SUNN O)))の二人に加え、CathedralのLee Dorrian、Electric WizardのJustin Greavesという超豪華面子によって結成されたバンドだ。極限まで遅く重くを極め、Lee DorrianのボーカルはSUNN O)))の二人の音に見事にマッチし、CathedraとSUNN O)))には無い音を作り出す事に成功している。手法としてはSUNN O)))的な音にボーカルとドラムを乗せた物ではあるけど、それ以上にドゥーム要素も満載であるし、それを突き詰めた先の音がそこには存在している。「Rampton」というアルバムのみをリリースし活動は凍結してしまっているが、また活動再開して欲しい限りだ。


RamptonRampton
(2002/04/02)
Teeth of Lions Rule Divine

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・Ascend

 Stephenは本当に多くのユニットで活動しているのに対し、GregはGoatsnake以降はTeeth Of Lions Rule The Divine以外ではSUNN O)))本隊での活動しかしていなかったが、そんなGregが重い腰を上げて結成下のがこのAscendである。音楽的には初期SUNN O)))に近いドローンではあるが、そこに多数のゲストの音を加えドローンよりもミニマムに接近したそれは凶悪ではあるけれど、よりオーガニックな部分へと接近して物と言って良いだろう。それはここ最近のSUNN O)))にも見える要素であるし、この音はドローン初心者でも十分に接近出来る取っ付き易さもある。音響と空間に拘った先の音は非常に雄大な物だ。


Ample Fire WithinAmple Fire Within
(2008/05/27)
Ascend

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 他にもStephenは多数のバンドへの参加や、ソロ作品の発表等本当に精力的に活動しているのだが、僕自身がそれらの音にまだ触れていないので今回は省略させて頂く。また本当に多くの作品をSUNN O)))始め様々なユニットやバンドでリリースしており、その膨大な音源を入手するのはかなり困難である。今回は簡単に入手出来る物ばかり紹介したので興味を持ったら是非その音に触れて欲しい。SUNN O)))の二人のみならず、そこに関わった多くの人間の別作品の方も非常に素晴らしい物が多く紹介したいのであるが、そこまでしてしまうと本当に収集が付かなくなってしまうのでそちらも残念ながら省かせて頂く。
 SUNN O)))のみならずこういった様々な形で悪意と狂気は拡散されており、世界中のマニア達からの支持を集めているのは周知の事実であるし、こういったカルト要素のある音がこの日本でも多くの愛好家に支持されている事は本当に大きな意味がある。今回簡単な形になってしまったが様々な音源やバンド・ユニットを紹介させて頂いたので、是非その音に触れて欲しい限りだ。

■O )))が放つ殺人的重音(前編)

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 当ブログを読んで下さっている方をご存知の方が多いだろうし、今更な感じがするかもしれないけど、改めてSUNN O)))とその周辺のバンド等についてコラムを書かせて頂きます。
 まずSUNN O)))はGreg AndersonとStephen O'Malleyによる二人組のドゥーム・パワーアンビエント・ドローンユニットであり、SUNN O)))はアンプのメーカーから拝借された名前であり、彼らもSUNN O)))のアンプを使用している。その音楽性は超低域の普通の人間からしたら拷問でしかない音をとんでもない爆音で反復させるという、リズムやビートといった概念を完全に放棄してしまった異形の音。その低域のノイズが終わり無く反復するそれは正に地獄の音と言っても過言ではないし、殺人的音塊の暴力をこれでもかと発揮する破壊神そのものな音だ。しかしながらその音は世界的にカルト的な人気を誇り、ある意味アンダーグラウンドのアイドル的存在にまでなってしまっているのが驚きだ。この日本でも何度も来日公演が行われており、日本にもSUNN O)))の殺人的な音に虜にされてしまったファンが多数いるのが驚きだ。

 SUNN O)))はDylan Carlson率いるEarthというパワーアンビエントユニットの2ndである「Earth2」に大きな影響を受けて始まったユニットである。「Earth2」も超低域のアンビエントなノイズが終わり無く繰り返される超カルト的な作品であり、当時NIRVANAのカート・コバーンのプッシュがあったにも関わらず、全く見向きもされる事は無かった。しかしSUNN O)))の登場によって、「Earth2」は再評価され、今ではSUNN O)))を語る上では欠かす事の出来ない作品になっている。


Earth 2Earth 2
(1993/02/03)
Earth

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 そんな「Earth2」に大きな影響を受けたSUNN O)))のデモ音源である。「The Grimmrobe Demos」は正に「Earth2」の流れを受けた無慈悲なまでのドローン作品であり、ドラムレス・ボーカルレスのベースとギターのみで構成された推進力皆無のリフのみがただひたすら爆音で響いているという物。「Dylan Carlson」という曲も収録されており、Earthへのリスペクトはそこからも感じる事が出来る。


Grimm Robe DemosGrimm Robe Demos
(2005/01/25)
Sunn O)))

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 SUNN O)))はその無慈悲なドローンサウンドを守りながらも徐々にEarthフォロワーへの脱却を次第に図り始める。1st「00 Void」はまだ「The Grimmrobe Demos」と同じ手法を取った作品であったが、2ndアルバムである「FLIGHT OF THE BEHEMOTH」からはシンセ・ドラムスを取り入れ始め、その音をより深遠なる物に変化させ始めていく。ただ爆音の重低音に更なる音圧や構成や破壊力を持たせた「」はSUNN O)))の大きな進化を体現した作品となった。


ダブル・オー・ヴォイド(紙ジャケット仕様)ダブル・オー・ヴォイド(紙ジャケット仕様)
(2008/01/11)
Sunn O)))

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Flight of the BehemothFlight of the Behemoth
(2002/01/22)
Sunn O)))

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そしてその音は益々多彩になり始めていく、「White1」と「White2」のWhiteシリーズでは、Runhild Gammelsaeter、Joe Preston、Rex Ritter、更にはMayhemのボーカリストであるAttila Csihaまでも迎え、数多くの暗黒音楽の猛者とのコラボレートに試みた作品である。ここでSUNN O)))はドローンの枠にありながらもよりオカルト的な恐怖の音を具現化し始めていく。音としてのヘビィさだけでなく、精神的な陰鬱さや苦痛までもを音にし始めたSUNN O)))は完全にEarthフォロワーを脱却し、自らの音を確立していく。


White 1White 1
(2003/04/22)
Sunn O)))

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White 2White 2
(2004/06/29)
Sunn O)))

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 そしてSUNN O)))はWhiteシリーズで手に入れた精神的カルトの世界を一気に具現化する方向に広がっていく。今まで通りのドローンサウンドをもっと分かりやすい形に構築し、それにある種のコマーシャル性やカルトとしてのエンターテイメント性を獲得する方向へと向かっていく。最早初期のギターとベースのみで繰り広げられる殺人的パワーアンビエントの粋を抜け出し、多彩な音を取り入れる方向へと向かい、それを形にしたのは「Black One」である。この作品は精神的オカルト世界をこれでもかと描いた陰鬱極まりない作品ではあるが、実はSUNN O)))初心者にはかなり入り込み易い作品でもある。SUNN O)))未体験の人は今作からこいつらの音に触れる事を是非お勧めしたい。


Black OneBlack One
(2005/10/18)
Sunn O)))

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 そしてSUNN O)))はその精神的ダークさからも脱却を図り始める。現時点での最新作である「MONOLITHS & DIMENSIONS」からはその殺人的ドローンノイズこそは健在ではあるが、音塊を無慈悲に放つSUNN O)))から、その凶悪な音量とドローンノイズをしっかりと音楽としての形へと昇華させたのである。しかも自らの不穏さはそのままに今までの作品にはない神秘性や光の差し込む様な音までも表現し始め、芸術的な音を奏で始めたのだ。


Monoliths & DimensionsMonoliths & Dimensions
(2009/05/26)
Sunn O)))

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 ここまで駆け足で今までに発表した作品を紹介したが、SUNN O)))にはライブ会場のみで販売された音源も多数存在し、そちらは殆どが未聴であるので紹介は省かせて頂く。またそれらの音源はオークション等で高値で取引されており、SUNN O)))のカルト的な人気を現している。
 またSUNN O)))のライブは音源以上の殺人的音塊を放つ物だ。正に壁としか言い様の無い10台以上にも及ぶアンプから放たれる超低域ドローンノイズは人の耳を破壊しかねない物であり、筆者も一度だけではあるがライブでSUNN O)))の音に触れて、耳だけでなく体の器官が本能的な危険を訴えるかの様な感覚を体感した。その超絶殺人的音量と大量のスモークが渦巻くライブもSUNN O)))の大きな魅力であるのだ。
 またSUNN O)))の二人はSUNN O)))のみならず多数のバンドにも参加している。こちらの関連作品に関しては次回の後編の方で紹介させて頂きたい。

最後に彼らのCDには「Maximum Volume Yields Maximum Results」(最大のボリュームは最大の効果をもたらす)と書かれており、その言葉通り爆音でSUNN O)))の音に触れる事は危険極まり無い物ではあるが、その爆音を耳にブチ込んだ瞬間に生まれるカタルシスは相当な物であり、それこそがSUNN O)))ジャンキーを多数生み出しているのだ。

■千切れた鉄線を記憶する泪

Heaven+In+Her+Arms+1212403047_071130yachtravelind.jpg




 Envyを始めとするバンド達の手によって00年代に入り大きく拡散していった激情系ハードコアというジャンル。数多くの素晴らしいバンドが登場していった中でheaven in her arms(以下HIHA)という5人組はその激情の流れの決定打としてシーンに登場した。トリプルギターの圧倒的轟音、美しい旋律を鳴らしながらも、激情系屈指の精神的にパラノった暗黒世界を鳴らし、救いようのない漆黒の音の塊を発信するのがHIHAというバンドである。今回は簡単にではあるがHIHAについて色々と書かせて貰う。



 恐らくConvergeの名曲である「heaven in her arms」からそのバンド名が名付けられたと思うこのバンドは、00年代後半に結成された激情のシーンの中でもかなり若手にあたるバンドである、しかしその轟音と漆黒と激情が激突する楽曲の完成度の高さと圧倒的なライブによってシーンでの知名度を急速に上げてゆき、今となっては激情のシーンを語る上で絶対に外す事の出来ないバンドになったと言えるであろう。
 08年に発表された1stフルアルバムである「黒斑の侵蝕」にて激情系を機軸にしながらも、自殺系ブラックやポストロックの要素を飲み込み、それを完全なる暗黒の音として鳴らし、一気に激情のシーンで圧倒的な存在感を見せつけ、多くの人々を虜にした。


黒斑の侵蝕黒斑の侵蝕
(2008/01/09)
heaven in her arms

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【Review】



 その後は海外でのライブ、海外での精力的なライブ、killieとの共同イベントである「蝶蛾」、海外の激情バンドを呼んでの国内でのライブと様々な方法でまた自らの知名度を上げていくのだが、それと同時にその音楽性も激情の枠では語れない壮大な物に変化していく。09年に発表されたEPである「被覆する閉塞」にて大作志向の音楽性が際立ち、それでいてより激しく、より美しくといったHIHAの持ち味をより際立たせた音を鳴らしHIHAはいよいよ孤高の世界に飛び立ち始めていく。


被覆する閉塞被覆する閉塞
(2009/02/11)
heaven in her arms

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【Review】



 そして2010年にHIHAは激情系ハードコアの最高峰バンドであるEnvyが主宰するSONZAIと契約する。激情系ハードコアを作り上げ現在でも第一線で活躍するEnvyと、その後続の激情系の中でも孤高であり、激情の枠からはみ出てしまった若手最高峰のバンドであるHIHAがタッグを組んだ事に驚きを隠せなかった人は多いと思う。そしてEnvyがハードコアのままよりクリアで美しい音を鳴らしている反面。HIHAが2010年にSONZAIから発表した2ndアルバム「幻月」は最早激情の枠だけでは語れない前人未到の領域に足を踏み入れてしまった作品と言えるだろう。スラッジコアやポストメタル要素を大きく取り入れた音楽性の変化はファンの間でも賛否両論を巻き起こした事は記憶に新しいが、大作志向の時のCorruptedの音楽性に抑え切れない感情の轟音をぶち込んだその音はこの先更なるバンドの進化によってより唯一無二の物になっていくだろう。


幻月幻月
(2010/06/23)
heaven in her arms

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【Review】



 そして「幻月」がドイツの暗黒音楽発信レーベルであるdenovaliからのリリース、海外での積極的なライブ、日本国内をフランスの超極悪激情バンドであるCelesteと共にツアーするなど、より精力的に活動しているが、HIHAは00年代の後半に登場し現在に至るまでシーンに大きな爪痕を残している。そして2010年代のハードコアを担うバンドの一つであるのは間違い無いだろう。
 ハードコアとは進化を続ける精神であり、HIHAは間違いなく化け物みたいなハードコアバンドだと言える。その圧倒的な負の感情をブチ負ける叫び、トリプルギターの美しくヘビィな轟音、そしてスラッジコア・ポストメタルを飲み込みよりボーダーレスな進化を続けている現在、このバンドの鳴らす音は激情やハードコアの枠すら破壊する圧倒的な物だと言えるだろう。これからの動向もしっかりと追いかけ続けたい。

■ライブハウスは最高の秘密基地だ

僕は行けなかったが、本日「Imperial Records Fest」というイベントが愛媛で開催されたらしい。僕のtwitterのTLにはそのイベントに行った方々の興奮の声がツイートされていた。
10時間にも及ぶ長丁場でありながら、各地方からそれぞれに格好良い音を鳴らすバンドが集結し、お互いぶつかり合う刺激的なイベントだ。
個人的に出演してるバンドが大好きなバンドばかりで行った方々に対して羨ましい気持ちになったが、それ以上にこの様なイベントが愛媛という地方都市で開かれたのは大きな意味があると思う。



最近では東京でもバンドマン同士でタッグを組み、DIYなやり方でそれぞれに個性を持つイベントが開催されてるが、そのアングラであった流れが地方にも拡散し、広まってるのは本当にナイスな事だと僕は思う。
今はCDが売れないだの、ライブに客が来ないだの、偉いオッサン共が泣き事を言って、必死に雑誌やメディアなんかのハイプでムーブメントを演出している。打算的な大人と、それに媚びる打算的なバンドマン。全然格好良くないし、熱く無い。インディーズとかやたら騒いでるが計算だらけのイベントや企画を開き、イベントの内容よりも、その場限りの客を呼べるかどうかだけが全てになって何も楽しく無いし面白く無い。
勿論、イベントの継続やライブハウスの運営にはお金だって大切だし、客を動員出来るに越した事は無い。でも動員だけを考えて色々な企画を打つ大人達。はっきり言ってファックだ。
理想論の綺麗事かもしれないけど、動員あんま無くても濃密なライブが出来るバンドとかをイベントに呼び、イベント自体を記憶に残る物に出来れば最高だし、それでいてイベント自体が面白くてそれを継続出来れば、客は少しずつでも増えるしイベントは定着して、大きな波になる筈だ。



shiftが山形で主催した「do it」と、東京のバンドマン同士が共犯関係になり企画された「東京boredom」という二つのイベントを僕は今でも記憶に残っている。
前者は山形の潰れた映画館を借りて、有名無名問わずに各地方から激烈な音を鳴らすバンドを集めてDIYなまま大きなフェスに進化したイベントだ。
後者は、東京大学のホールを借り、アンダーグラウンドの熱力を持ちながら、ある種の悪巧み的な勢いでやらかしてやるという気迫があるイベントだった。その二つは今でも僕の記憶に鮮烈に残ってるし、出演したバンドのアクトも勿論だが、イベントそのものが大きなインパクトとして記憶に焼き付いている。



手法なんて幾らでもあるし、やり方次第で何事も面白くなるのだ。
単純に格好良いライブするバンドを集めて企画したって良いし、とんでも無いギミックをイベントに仕掛けるもありだし、敢えて地方でイベントを打つのもありだ。
面白い事をやらかしてやろうって流れは確実に生まれている。もうバンドマンは変な大人に媚びずに悪巧みを実行してるのだ。
勿論、南部さん主催の「Extreme The DoJo」みたいに、イベンター自身が良い企画をしようと長年に渡り続いてるグレイトなイベントはあるし、Daymare Recordings主催の「leave them all behind」みたいに、多くの音楽フリークスを集結させ、イベントの内容も動員も大きな成果を上げた物もある。



もうメディアのハイプや作られたムーブメントだけを追いかけても虚しいだけだろ?
今はネットで様々な情報も簡単に入るし、ライブ映像もYoutubeで幾らでも見れるし、地方に住んでてもマニアックなレコードがAmazonで買える時代だ。
だからこそ様々な音楽フリークス達はライブハウスに足を運び、自分の感性で面白い物を見つけて欲しい。
そして様々な人達が面白い企画やイベントを打ち、バンドマンが最高のライブをして、それでいて様々な分野の面白い人達や、ライブに来た客を巻き込み大きなうねりになる筈だ。
現場の人間全員がライブハウスという秘密基地で最高の共犯者になれたら、日常は更に楽しくなる。
金が無くても朝まで遊びたい人達や、自分が最高に燃える事が出来る場所が欲しい人達は、ライブハウスやクラブに遊びに行けば良い。
CDの売上とかライブ動員なんて数字なんか関係無く、笑えて踊れる場所がライブハウスだ。



ライブハウスはもっと面白くなるに決まってる!!

■共有と選民思想の集団オ○ニー

二週間振りですね、こんにちは。音楽は常に聴いてますが何となく文が思い浮かばずレビュー全く書いてないまま放置してましたw
ニコ生なりtwitterなりと色々手を出したらねぇ(爆)
最近始めたFacebookもtumblerも、このブログ同様に放置気味となっておりますわ。
まあブログの方はレビュー以外にも書いてく事にします。



そう言えば、僕がkillieなエセ末法カルトバンドが武道館らしいですね。
何ともキナ臭いし、うーんって感じですわ。
どうしても共感と共有にズブズブ溺れてる、あの手のバンドの売り方やファンが苦手なんですよね。
ポップは大好きだけど、ポップと流行は違うと思ってます。
スピッツやサザンはポップだけど、西野先輩は流行みたいなw
まあ話は逸れまくったけど、共有や共感の為にカルチャーを自分を飾る道具にしてる人がはっきり言って苦手です。



ちょっと長くなりそうだし、毒吐きまくりそうだから、また今度。
結局は一億分の一の独り言。
そんな事より、唯ちゃんが天使過ぎて生きるのが辛いです。

プロフィール

AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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