■MINORITY PRIDE/PUNHALADA

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愛知を拠点に活動する日本/ブラジルの多国籍メタル・パンクバンドであるPUNHALADAの2017年リリースの2ndフルアルバム。

1stアルバムリリース直後に、ベース・ボーカルだったRAFAELがブラジルに帰国。今作は新ボーカリストに2016年からライブに飛び入りで参加していたGEOVANNYと、新ベーシストにKAKKYを迎えた第二期編成でのアルバムとなっている。



バンドの中心メンバーであったRAFAELが離脱し、ギタリストIWANEを中心とした編成に変わったが、今作はバンドの変化と進化が詰まった充実の作品。
「Minorty Pride!!PUNHALADA!!」と高らかなる宣戦布告から幕を開ける第1曲『Deda But Life』からもバンドの新たなる1ページが刻まれている。

MEGADEATHやCELTIC FROSTといったバンドが持つオールドスクール・スラッシュメタルの要素が今作ではより色濃くなったが、それらのバンドの流れをくみつつ、1stアルバムでも見せてくれた、メタル・クラスト/グラインドコア/ドゥームといった要素をダーティに取り入れたオールドスクール・クロスオーヴァースタイルは健在。

その中でも第4曲『Your Final Place』はよりドゥーム要素を強めた呪詛的なスロンテンポのアンサンブルと、どう猛なスラッシュ/グラインドなサウンドの対比がお見事。バンドの表現力の進化が生み出した新境地だろう。
第5曲『Freedom Of Death』からは本当に瞬く間に駆け巡るアグレッシブなサウンドに自然と拳を突き上げたくなる。

全7曲約20分に詰め込まれた怒りのクロスオーヴァーサウンドに圧倒。
整理整頓という言葉に中指を立てるがごとく、ひたすら汚らしい混沌を打ち鳴らしているが、そんな音の中にもPUNHALADAの美学が存在し、単なるクロスオーヴァーメタルパンクで彼らが終わらない理由は、泥水をすすりながらも、誰にも従わない・指図させない意地が存在しているからだろう。



今作は前作に比べてメタリックな要素が色濃くなったが、新ボーカリストジョバンニの野生の咆哮、各地でライブを重ねた楽器隊の演奏力と表現力の進化、ハードコア・パンクとスラッシュメタルの狭間を堂々と突き刺す音の激烈さに殺される一枚だ。

『Minorty Pride』というアルバム名からもわかるが、人種もルーツも違う四人の男たちが放つのは、マイノリティであり続ける誇りのみ。爆走を続けるメタリックかつパンキッシュな男気に燃えろ!!
バンドは2017年の6月にKAKKYが脱退し、現在は新ベーシストUNOを迎えた第三期編成で精力的に活動中。PUNHALADAの『Minorty Pride』の旅路はまだまだ続く。



■GRAY MATTER/NoLA×REDSHEER

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NoLAとREDSHEER、親子ほど世代が離れている両バンドであるが、都内ライブハウスにて何度も共演を果たし、都内エクストリームミュージックシーンにて、強烈なオリジナリティを放つ両者がBREAK THE RECORDSからリリースされた今作にてついに激突。禍々しい狂気に聴いてるこちらも狂いそうになる名スプリット7インチがここに生まれた。



NoLAはこれまでの作品でもリミッターを解除した暴君の狂気を生み出してきたが、今作では現行のヴァイオレンスなサウンドにより接近した2曲を提供。
5人編成となり、より殺気をむき出しにした音を展開する様になった現在のNoLAが刻み込まれている。
リフや曲展開からピットミュージックへの接近を感じさせるが、現行のヴァイオレンスなピットミュージックとリンクしながらも、NoLA節とも言えるビートのコシとツインギターのリフの応酬には圧倒される。
純粋な悪意と殺意がそのまま音にあらわれてれており、デスメタルやパワー・ヴァイオレンスだけでなく、ニュースクール・ハードコアの要素も感じさせる、激音のクロスオーヴァーが爆走する会心の2曲だ。

対するREDSHEERは1曲のみの提供となっているが、REDSHEERが持つオリジナリティのみ追求の激音の新たなる代名詞となる一曲だろう。
決して安易なメロディアスさに走らず、激音フリークスやダーク・ハードコアフリークスすらその黒さにドン引きしてしまう化け物。
不気味なクリーントーンのギターフレーズと、全楽器が凶悪にうごめく対比というREDSHEER節はそのままに、ドラマティックに崩壊する破壊の美学すら感じる。
終盤のブラッケンドかつノイジーな轟音から感じる悲哀。エクストリームミュージックから創造と進化を繰り返すREDSHEERだからこそ生み出せた境地だ。



NoLAとREDSHEER、合わせて全3曲の7インチではあるが、都内のライブハウスシーンという現場にて自らの音を鍛え上げ続ける両者の必然的な引かれ合いが生み出した快作だ。
今作は少数のプレスではあるが、現在もリリース元のBREAK THE RECORDSの通販ページと各バンドのライブ物販にて入手が可能。これを機にぜひとも手に取っていただき、両者の次の一手を震えて待とうじゃないか。

またLIVEAGEの方でNoLAのボーカリストTakeruとREDSHEERのベースボーカルのOnozatoの対談も実現しているので、こちらも合わせてチェックして欲しい。





■HEART OF EVIL/GUEVNNA

HEART OF EVIL
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GUEVNNA (ゲヴンナ)
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ex.CoffinsのボーカリストであるRyoを中心に2011年に結成されたアーバン・ストーナー・ロックバンドGUEVNNAの2016年リリースの1stアルバム。
国内外問わずに激情系ハードコア/ネオクラストの音源をリリースする3LAからリリースされた事に驚いた人も多いはず。



当初はスラッジ要素の強い楽曲中心だったが、前作EP『Conspiracies』からその音楽性を大きく変えている。
今作は前作EPにて新たに提示した路線をさらに突き詰め、アーバン・ディスコ・ストーナーを色濃くアピールした快作だ。
ストーナー/スラッジ要素は今作でも確かに残っているが、今作でより際立つのはダンサブルなビート。
BONGZILLAテイストもしっかり感じさせつつ、ツインギターのリフとリードの絡み、土臭さあふれるフレーズなのに不思議とバンドが提示するアーバンな空気を堪能させてくれる。

タイトル曲となっている第3曲『Heart Of Evil』は4つ打ちのビートで踊らせるグルービーさとリフの煙たさが不思議なバランスで共存。アッパーでダイナミックな音に自然と体が動く。
第5曲「Parasitic」に至ってはよりダンサブルな要素を全面に押し出し、サビのボーカルとリフの掛け合いの所に吉幾三風味の合いの手を入れてしまっても違和感のない、日本人好みするダンスビートのディスコチューンだ。

また単にダンサブルな曲で攻めるだけで終わってないのも今作の注目すべき点。第4曲『Last Sleep』はスラッジ色の強いドープな一曲で、聴き手をズブズブと沈めていく。かと言ってエクストリームには絶妙に振り切らないバランスで楽曲が成り立つのは、楽曲そのものの練り込みがなせる技だろう。
ガッツリとストーナーに疾走する第7曲『Daybringer』からブルージーなフレーズの哀愁に酔いしれたと思えば、最後に今作一番のヘヴィなサウンドで爆走するカタルシスで締めくくられる第8曲『Burn』まで聴きどころがたっぷり。


ストーナー/スラッジといったエクストリームミュージックを大胆にアッパーに変貌させながらも、それらの音楽に対する敬意も忘れないバランスで成り立つヘヴィ・ロックはこれまでありそうでなかった物だろう。
また今作には歌詞カードこそ付いてないが、全8曲それぞれの楽曲をイメージしたアーティストANUSTESの手によるアートワークカードが付属しており、音だけでなくヴィジュアル面でも聴き手を楽しませてくれる。
都会の夜の情念と狂騒をストーナー・ロックから表現した大胆でありながらも妖艶でいてポピュラーな一枚だ。



■SUNDAY BLOODY SUNDAY/SUNDAY BLOODY SUNDAY

Sunday Bloody Sunday
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10年以上に渡り活動を続ける埼玉の3ピース・オルタナティブ・ロックバンドSUNDAY BLOODY SUNDAY(以下SBS)の2016年リリースの1stアルバム。
リリースから既に一年近く経過しているが、数多くの人が2016年のベストリリースに挙げる名盤となっており、SBSの名前を一気に世に広めた作品である。



バンド名から僕は真っ先にU2が思い浮かんだが、彼らが鳴らすのは90年代グランジ/エモを軸に、ストーナー・ロックなどのヘヴィ・ロックのテイストを加えた物となっている。
確かにサウンドスタイルとしては00年代以降のテイストは薄く、人によっては懐かしさを感じさせるものではあるが、単なる懐古主義なバンドでSBSは終わらない。

今作を代表するキラーチューンである第2曲『Still Spins』を聴けば、SBSはスタンダードなオルタナティブ・ロックを鳴らしながら、未来へと向けてその音を放つバンドだと分かる。
ヘヴィな煙たさを放つリフ、ミドルテンポで重心が効いたリズム隊のグルーヴ、そこに乗るギター・ボーカル冨永氏の歌は透明で情念あふれる伸びやかな物だ。
リフから想起させられる郷愁のグッドメロディ、歌とギターリフがシンクロし、確かな泣きとして聴き手の感情を揺さぶる。

個人的にNIRVANAやALICE IN CHAINSといったグランジバンドが大好きなので、SBSのサウンドスタイルはドンピシャに刺さるが、それらのバンドが持つ湿り気やダークさだけがSBSの持ち味ではない。
SUNNY DAY REAL ESTATEといったバンドの持つきらめきのエモーション、さらに初期BLACK SABBATH的なヘヴィ・ロックの源流をくみ取り、メインストリームからサブジャンルまで飲み込みながら、ポップネスとエクストリームの隙間を突き刺すSBS節を完成させている。

歌詞こそ全曲英詞であるが、彼らのライヴでサビを一発聴いただけで、観る人をシンガロングさせてしまう様な歌心こそSBSの一番の武器だろう。
第8曲『Don't Know Who I Am』は個人的に今作のベストトラック。流れゆくギターフレーズと歌が心の奥底まで染み渡り、力強く羽ばたく名曲となっている。


ヘヴィネスを保ちながら黒さだけではなく、多彩な色彩を描き歌うSBSは、時流や流行り廃りを越えたスタンダードミュージックである。
マニアックな音楽愛があるからこそ、それらを不変のオルタナティブ・ロックに帰結させたSBSの手腕に軍配だ。

力強いグルーヴとギターリフ、そして泣きのメロディと一発で耳に残る歌。それらのシンプルな要素だけで高らかに青空へと駆け上がる音楽を作り上げている。
今作は現在だけでなく、未来へと語り継がれる一枚となるだろう。3ピースの一つの理想形として、全音楽好きへ突き刺さる名盤だ。



■【激昂は怨念と共に】kallaqriロングインタビュー

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 本州最北端青森県を拠点に活動するハードコアバンドkallaqri。一地方のハードコアバンドでありながら、ツインベース編成の変態的スタイル、呪術を感じさせる不気味極まりないクリーントーンのコード進行、そして圧倒的爆発力とハードコアバンドとして圧倒的なポテンシャルを持つバンドだ。
 その実力は青森のバンドでありながら東京・大阪でも少しずつ知れ渡り、着実に名前を全国区へと広げつつある。その一瞬すら瞬き出来ずに直視するしか無くなる瞬発力とタフネス溢れるライブパフォーマンス、メンバー全員が喧嘩しているかの様な暴力性。kallaqriは単なる青森ハードコアとか激情ハードコアでは片付ける事は出来ない。
 今回、kallaqriの東京遠征ライブのタイミングでメンバー全員へのインタビューを敢行させて頂く運びとなり、バンドの歴史やルーツだけでなく、青森という土地でバンドを続ける意味、そして地方シーンのリアルについて色々と聞きまくったテキストに仕上がっている。是非とも一読願いたい。



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・先ずはkallaqriの結成の経緯を聞こうかな。

一瀬章(Ba):高校の時に俺と優作と隼也でハードコアパンクのバンドを組んでて、それが解散してからkallaqriを始めたって感じだね。

・kallaqriは最初からツインベースだったの?

吉田隼也(Vo):kallaqriは二つのバンドが合体して結成された感じで、そしたら偶々ベースが二人いたって感じ、結成当時はツインボーカル編成でもあったね。だから最初は6人編成だった。
 それでメンバーチェンジなんかもありつつ、徹と邑宇士が入って今のメンバーになったね。今のメンバーになったのは2014年の秋口とかかな。

・ツインベース自体は狙ってやってる訳じゃ無かったのね。そもそも章はベースにギターアンプ繋いでいるけど(笑)。

吉田:メンバーたくさんいるとライブが面白いかなと、pg.99みたいな(笑)。でも最初の頃とか本当に酷くてベースの音が歪み過ぎてるみたいな所から始まったからね。これから何をやるんだろうとか、ツインベースをやる意味とかを考えたりもしたし。

・それぞれの前身バンドからどんな音楽性をやりたいとかあった?

吉田:結成当時は曲ネタを持ってくるのは大体は章っていうのもあるから、章がビジョンは担っているのかな。

・音楽性的には激情ハードコアとかカオティックハードコアになるんだろうけど、既存の物とは全然違う感触の物を出しているよね。

一瀬:俺はThe Blood Brothersみたいなツインボーカルのバンドがやりたくて、そこに激情ハードコアエッセンスなんかも入ってきて…その頃は国内のSWARRRMやDEEPSLAUTER、Spike Shoesの影響なんかも受けつつ全部ごちゃ混ぜみたいな感じだった。

・今の話聞いていると明確な目的とかコンセプトって無い様にも見えるね。

羽賀優作(Gt):その時に思いついた物でやりたくなった事があって、その時に一番声がでかいメンバーの意見を取り入れてるって感じはする。「俺これ絶対やりてえ!!」って事があるなら「そんなに言うならそれやろうか!」って流れにいつもなっているね。

渡邉徹(Ba):でもやりたい事に関して意見は好き勝手にそれぞれが言うけど、それをやる為にはちゃんとメンバーの同意を得て、それでバンド内の民意が固まったらそれをやるって決定事項にしている感じかな。

吉田:うちは民主主義だから。青森民主主義人民共和国だから(笑)。
俺たちが元々やっていたバンドがジャパコアとファストコアが混ざったみたいな…例えるなら大阪のTHE FUTURESの影響を凄い受けてたね。

羽賀:当時、章が「THE FUTURESって格好良いんだ!」って聴かせてくれたんだ。

・THE FUTURESってバンド名が出てきて、kallaqriとTHE FUTURESは凄いリンクする部分があるって今気付いた!!それと青森ってローカルな地域でこうした他の地方のバンドを掘る原動力って何なのかなって。

一瀬:学生の頃にハードコアパンクが好きになって、一回り以上も歳が違う大人の人に色々聴かせて貰ったりとかかな?高校生のバンドのライブの最前列に高校生が一人もいない環境だったから。

吉田:いかつい格好した大人の人達ばっかりで。正直怖かった。

羽賀:まぁライブ見てる人達からしたら隼也が一番怖かっただろうけどね(笑)。

・地元の仲間同士で格好良いバンドを教え合ってみたいな。それは今のkallaqriにも繋がってるでしょ?

渡邉:今でもメンバーそれぞれが今聴いてるバンドの情報交換とかは凄いしているね。

羽賀:俺と章と隼也に関しては10年以上も一緒にバンドやってる訳で、俺は最初はハードコアなんて聴きもしなかったし「なんだこのうるせえの!」って思ってたけど、章がこういう音楽やりたいっていうのがあって、仲良い友達の為に「うるせえ音楽だなこれ。」って思いながらやってた。
 でも10年以上もやっていると自分の好きな物も変わっていったし、みんなの価値観が融合していったね。徹と邑宇士とも何だかんだ3年4年とか一緒にやっていて、今やっと5人での音がくっついている気がする。

・優作は元々どういう音楽が好きだったの?

羽賀:レッチリとレイジでちゃんと音楽を聴くようになったかな。一番最初に買ったCDはモーニング娘。の「LOVEマシーン」(笑)。でもその次に買ったのがレイジの1stとかだった。

渡邉:邑宇士が一番最初に買ったCDは?

佐藤邑宇士(Dr):だんご三兄弟…

全員:(爆笑)

吉田:前身バンドのEXITを始めた時も青春パンクからRancidとかの洋楽パンクに入って、そのあとLIP CREAMやGAUZEからジャパコアとかに流れて…

・章がみんなの価値観を良い感じに作ってる気がする。

一瀬:最初はそうだったかもしれないけど今は別にそんな事は無いかな。

・でも良い感じで他のメンバー影響は与えてる気がする。

吉田:一番最初の発端としては確かにそうだったよね。変な物を持ってくるのは大体章だし(笑)。



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・言ったら目標としている先輩とか伝説的バンドがいて、その影響下で違うことをやりたいみたいのもkallaqriはあんまり無い感じもする。

一瀬:だからハードコア界隈からもメタル界隈からもライブ誘って貰えてるし、それは本当に有難てえなって。悪く言えばどっちつかずな立ち位置なんだろうけど。

渡邉:でもハードコアをやっているって自覚はある。うちらの音楽的にメタル成分はゼロだからね。メタル出身のメンバーもいないし。

一瀬:誘ってくれるメタル系のバンドはなにか共通するものを感じ取ってくれてるんだと思う。変態っぽさとか(笑)。

・ハードコアをやるって明確な軸以外は余計な価値観に囚われて無いと思うよ。今の方向性になった切欠って何かな?

吉田:kallaqri初期からエモヴァイオレンス的な部分はあったよね。

一瀬:RAEINとかOrchidとかtragedyとか激情ハードコアって括られてるのを格好良いなって思いながら曲作ってた。今は一番新しい曲とかは優作が作っているから、特に俺がコンポーザーって訳でも無いかな。

羽賀:基本的には誰かのアイデアをみんなで肉付けしたり切り崩したりしながら当初とは全く予想もしてない形の色々な呪いの人形を作ってる(笑)。うちの曲はみんなの時間や金や精神力を削って魂込められた呪いの人形だから。

渡邉:喧嘩しながら曲作ってって感じかな。だから1曲出来るのに1年かかってとかはザラにあるね。

・それで去年2曲入りシングル「カイホウ」を出したし、いずれ出る1stアルバムはどんな物になると思う?

羽賀:そこは個人個人で全然違うことを考えてる気がする。まあみんなで共通している部分は「早く作りたい。」って所だね。
アルバムは本当にこれからスタートって感じ。

一瀬:東京でやってるバンドに比べると、うちらみたいな青森バンドや他の地方のバンドって色々ハードルが高いというか、金とか仕事とか距離とかの制約もあり、時期によってはバンド以外のことに時間が取られてしまっていることもある。冬になると雪が5メートル積もる街だから。



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・実際に東京にライブで遠征したりとかしてて、東京と青森の違いとかって感じたりする?

佐藤:地元でやるより他の地方に出てきた時の方がやっぱり緊張感はあるな。青森だと知り合いが多いから気持ちがフワッとしちゃう感じする。東京は本当に色々な人が色々な事をやっている感じ。

吉田:青森のバンドも東京でライブをしていないだけで、東京でライブやったら凄く評価されると思うんだ。ATHLETIXとかSource
Ageとかみたいな先輩バンドもいるし。

・かの青森最後の詩人ひろやーさんとか!それこそ人間椅子も青森出身だもんね。

一瀬:ひろやーさんとか10年以上前から仲良くて、有名人感は全く無いんだけどね(笑)。

羽賀:青森の外の人からすると凄い有名人みたいなんだけどね(笑)。身近すぎてピンと来ない。

・その身近に感じるって部分は正にローカルならではだよね。東京だとやっぱり世代だとかキャリアみたいな区分もあるのかもしれないけど、地方ってそういうのはあんまり無いのかもね。

吉田:先輩後輩とかってのは青森でもあるけど、東京に比べたら全然緩いかな。徹も元は中学の先輩だけどkallaqriやっててそういうの感じた事ないし。

羽賀:ひろやーに関しては毎週飲んだり遊んだりしてるからそんな感じは全くない(笑)。

吉田:ATHLETIXとSource Ageは先輩として本当にリスペクトしてるし、だからこそ先ず最初にブチ殺すべき目標でもある。

・近いところだと山形はハードコアが熱い土地だと思うし、そうした身近から受ける刺激ってローカルのが大きいのかもね。

一瀬:でも刺激の数で言ったら東京のがダントツで多いよ。何でもあるし、色々なバンドが沢山いるし、それが毎週どこかに行けばライブを観れるって環境は凄いし、そりゃ若くてセンスあるバンドたくさん出てくるわと思うよ。

羽賀:あっちでEnvyやってて、こっちでkillieやってて、また別の所に外タレ来ててとか(笑)。

・俺は栃木出身だから言うけど、そこまで色々溢れてるのは都内近郊だけだよ。栃木も格好良いバンドは勿論いるけど、絶対数はやっぱり東京に負けるし、その感覚って他の地方出身者と青森の君たちと近い部分だと思う。

羽賀:だから東京みたいにいつでもどこでも何かやっている場所を出てしまったら、他も全部同じだと思う。

・ローカルのバンドってホームだけじゃなくて、色々な場所にカチコミに行かないといけないよね。

一瀬:「田舎舐めんじゃねえ!!」って思いながらカチコミしに来てるよ。

羽賀:別にどこで誰と対バンしようとも「全員殺す!!」って思ってるし、青森だろうと東京だろうと他の地方だろうと「全員殺す!!」以外考えてない。どんなに仲良いバンドが青森でライブしに来てくれても、それがリリースパーティとかでも「殺す!!」以外には無い。一緒にライブするんだったら、取り敢えず殺そうと(笑)。でもそれ以上に仲良くなりたいと思ってるよ。

・共闘する仲間ではあるけど、対バンの時は「殺す」と。

吉田:どのバンドも「殺す」って気持ちはあると思うけどね。言い方おかしいけど。

・東京・名古屋・大阪みたいな大都市圏って地方のバンドも沢山来るし、sekienみたいに姫路からカチコミしてくるバンドもいるじゃん。それらのバンドに対して東京・名古屋・大阪のバンドも「お前ら分からせたるわ!!」って地方バンドに対して闘志をむき出しにしてると思う。
 例え東京バンドだけ出るイベントでも「ブチ殺せ!!」って気持ちでライブしてる筈。kallaqriのライブ観て毎回「こいつら殺しに来てるな!!」ってのは凄く感じるよ!!


羽賀:当たり前じゃん、こっちは青森から来てるんだから(笑)。時間も金も使って遠征に来てる訳だから気合入ってない訳無いじゃん!家族とか友人には少なからず迷惑承知でやらせて貰ってる事だし、それで適当な事をやるなんて有り得ないよ。

渡邉:東京でやろうが青森でやろうが大阪でやろうがkallaqriでやることは何も変わらないね。

羽賀:違いがあるとしたら遠征だと知らない人が多いからちょっと緊張するな。「お友達になりたいな。」みたいな(笑)。

・でもkallaqriの事を呼んでるバンドやイベンターさんもいる訳じゃん、そういうのって凄く大事だよ。

吉田:こうやって見つけてくれるのは本当に有難いよ、見つけてくれなかったらずっと青森だけでやるしか無かったし。なかなか行く事がない
 新潟でやれたのもANCHORのお陰だし、大阪でやれたのもSTUBBORN FATHERのお陰だし。繋がりとか無しでいきなり誘って貰ったりそういうのがたくさんあるよ。しかも、実は青森で受け入れて貰えるようになったのもここ最近なんだ。

一瀬:kallaqri始めて5年近くはみんな、何やってるか分からねえしって感じだったもん。実際ひどかったんだろうけど(笑)。でも次第にネットやSNSでkallaqriの話題をしてくれる人が出てきて、それで青森の人たちも近くにいたうちらをようやく評価してくれたんだよ。

渡邉:逆輸入みたいな感じで(笑)。でも最近はハードコアに限らず、激しい音楽が根付いてきた感覚は凄くある。流行りものの影響も少なからずあるけど。

一瀬:「何アレ!?」って言われなくなって良かった反面、また違う難しかったりする事も出てくる時もたまにあるな。でも評価されるのは本当に嬉しい。「何か分かんねえけど凄い!!」とか「何か分かんねえけどこのバンド好きだ!!」って言って貰えたら凄く有難い。別に音楽詳しい詳しくないとか関係無く「何か分かんねえけどヤベエな!!」って言ってくれる人も結構いてね。

・もし君たちが東京のバンドだとしてもそこは変わらない?

吉田:変わらないよね。この熱量のまま同じことをやるんだと思う。だって何かを急いでる訳でも無いしさ。ライフワークになってるんだと思う。

羽賀:東京いたら違ったって思うのは精々練習場所の問題とかかな。

一瀬:東京にいたから曲作り早くなるとかも無いし(笑)。

・言ったら所詮は生まれた場所の話ってだけでしょ?

羽賀:うちらは地元LOVEだから高校出ても青森離れなかった訳ですよ。邑宇士に関しては間違えて青森に迷い込んでしまったのが悲劇の始まりだけど(笑)。

・邑宇士は地元どこなの?

佐藤:秋田。

・割と近所じゃねえかよ!!

吉田:八つ墓村みてえな所な。

一瀬:邑宇士の地元本当に凄かったもんな。

渡邉:本当に山しかない。

一瀬:山ん中に邑宇士の家だけしかない。

羽賀:マジでホラーのテレビ番組で見る感じで、夜に邑宇士の地元に行ったんだけどトンネルをフゥっと抜けた先にある八つ墓村みたいな集落って感じで。

一瀬:集落どころか邑宇士の家しかない(笑)。

・でも俺の地元だって田舎だから変わらねえよ。それにネットに関しても黎明期の時代に思春期を過ごしたからさ。

一瀬:その当時はジャケ買いとかもしたし、個人のホームページのレビューとか掘りまくってさ。

・田舎ブックオフジャケ買い大会はするでしょ?

羽賀:そういう時代にはハードコアには全然興味無かったから、ジャケ買いとかやってる隼也と章を見て「すげえ事やってんなあ。」って思ってた。

吉田:鋲ジャンの奴とモヒカンの奴と普通の奴がママチャリ乗ってスタジオ通ってたからね。優作はカツアゲされてる人みたいだったな。

羽賀:今もパンクとかのファッションには興味無いからね。でも彼らは一生懸命鋲ジャン作ったりとかスパイキーにしたりとかしてて、夜中の3時まで鋲打ち手伝わされたりとかね。

・まずはクラストパンツからスタートだよね。

羽賀:だからバンドやってるとカツアゲされてる感じに見える普通の少年をパンクスが囲んで歩いてるって感じだったね。

・さて今後はどうなってく感じかな。

吉田:アルバム出して、ヨーロッパツアーとUSツアーと全国ツアーと中国ツアーしたいね。

渡邉:もう世界一周した方がいいのでは!?

羽賀:兎に角まずは日本各地に行きたい!呼んでくれる人がいたら行くし、良いバンドがいたら仲良くなりたい。

・全国に仲間作りつつ、ライブでは「殺す」と。

羽賀:パンクとか云々じゃ無くて、良いと思えるバンドって人間的にも良い人ばかりだし、だから自然と仲間が増えていくんだと思う。それが凄い楽しいかな?それを続けていきたい。
 でもライブでは殺す!!それでもステージ降りたら仲間だし、うちらは基本頭悪いバンドだから(笑)。



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【kallaqriリリース情報】

TILL YOUR DEATH vol.3
TILL YOUR DEATH vol.3
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VA (オムニバス)
TILL YOUR DEATH RECORDS (2016-11-09)
売り上げランキング: 19,841


V.A.「TILL YOUR DEATH vol.3」
ANCHOR
CYBERNE
DEAD PUDDING
kallaqri
NoLA
REDSHEER
URBAN PREDATOR
weepray
wombscape
明日の叙景
冬蟲夏草

11/9リリース予定




【kallaqri twitter】https://twitter.com/kallaqri
【kallaqri Facebook】https://www.facebook.com/kallaqri-558436314297000/
【kallaqri Soundcloud】https://soundcloud.com/kallaqri



photographer : ミツハシカツキ

プロフィール

AKSK

Author:AKSK
メジャーの物からマニアックな物まで良い音楽を幅広く紹介してこうと思ってますが、ハードコアとかが多目だったりします。他にもコラム書いたりもしています。

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